水素水についての考察その9 「肌からも入ってくるのか」

水素は肌から入るか

水素水は肌からも入ってくることができるのか?

水素水を飲んだ時に消化器官から水素分子が染み込んでいきそうであることは前回検証してみて分かった。

しかし水素が関わる商品としては水素風呂というものもある。

藤原紀香さんがオススメしていたことで、こちらも有名になった。

風呂に水素を溶かすということはから水素が取り込まれることが期待されるはずだ。

水素分子はその大きさから肌に取り込まれそうだが、慎重に検討してみようと思う。

肌(皮膚)ってそもそもどんな構造なのか?

水素が肌に染み込むのかどうかを確かめるためにはまず、皮膚がどのような構造になっているのかを確かめる必要がある。

肌は大まかに上から目で見て確認できる表皮、コラーゲン繊維と毛細血管等からなる真皮、脂肪が蓄えられている皮下組織となっている。

肌に浸み込むというのは水素分子が真皮まで届けば合格点だと思う。

なぜなら毛細血管が走っており、血管の壁を浸透することが出来れば毛細血管を通りさらに奥まで行き届くからだ。

まずは表皮から検証してみよう

水素分子と表皮

表皮もいくつかの層で出来ている。

角質層、淡明層(手の平と足の裏のみ)、顆粒層、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層である。

角質層

まさに表皮の一番外側、皮膚の表面には角質層と呼ばれる皮膚の層がある。

厚さは0.02ミリでサランラップ程しかない。

この角質層が様々なウィルスや細菌から体を守っている。

さらに体の中の水分が過剰に蒸発してしまわないようにしているという働きもある。

主に死んだケラチノサイト(角化細胞)と呼ばれる細胞で出来ており、水に溶けにくい親油性の物質で出来ている。

この角質層が物質を通すには3つの経路がある。

1:附属器官経路(毛穴や汗腺などの器官から)
2:細胞間隙経路(ケラチノサイト同士の間(「角質細胞間隙」と呼ばれる)から)
3:細胞内経路(ケラチノサイトから)

この3つ経路のいずれでも通過できる分子にはある条件がある。

1つは親油性であること

もう一つは分子量がある程度の量以下であること。

ある程度の量の分子というのは3つの経路で違っており、附属器官経路では分子量1000以下、細胞間隙経路、細胞内経路の場合は分子量500以下といわれている。

皮膚に塗布する薬など肌から物質が侵入する経路としては上の3つのいずれかになるというわけだ。

1の附属器官経路については角質層を無視して真皮まで届くので角質層で弾かれるような親油性の物質を肌の内部に届けたいときはこの経路が主となる。

水素分子も毛穴などから入れば真皮の部分へ一気にいけるということである。

しかし、毛穴や汗腺などの附属器官は見て分かるように肌で占める割合は少ない。

その割合は肌全体の0.1%程で、もし何らかの物質を塗布したとしても浸透する量の1%程しか寄与しないとされる。

もし、1.6ppmの割合で水素が入った水を塗布したとしても毛穴や汗腺から入る水素分子は0.016ppmしかないということだ。

これはもはや誤差の範囲と言える。

次に2の細胞間隙経路についてだが、ケラチノサイトの間、角質細胞間隙はセラミドやコレステロールなどの角質細胞間脂質と呼ばれるもので満たされている。

その構造はレンガ壁に見られるようなレンガとモルタルのようになっている。

この角質細胞間脂質というのは親油性の部分と親水性の部分が層のように重なり、縞のようになっている「ラメラ構造」と呼ばれる構造をしている。

水溶性の物質がこの角質細胞間隙を通るときは親水性の部分を近くを、親油性の物質が通るときは親油性の部分の近くを通って内部へと侵入していく。

水素分子のように親油性の性質を示すものは親油性の部分を主に通っていくということになるだろう。

親水性の部分は水に溶けていたときのように分子の間を潜り抜けていくと考えられる。

しかし、レンガの間を埋めるモルタルに沿うように移動するのでケラチノサイトを直接通るよりも皮膚内部に到達するまでの道のりが長く、時間がかかってしまう。

3の細胞内経路についてはケラチノサイト内部を通るというものである。

しかし、細胞内の構造には極性があり、このため、非極性分子の水素は中を通っていきにくいと考えられる。

いずれの経路についても水素分子の分子量の小ささ(2g/mol)であれば問題なく通る思われる。

顆粒層

角質層より下の層は角質層よりも親油性が低くなるため、角質層を通過で来た親油性の物質はここで浸透率が低くなる。

水素は親油性が高いため、角質層を通った水素分子はここである程度の数が顆粒層の前で止められると考えられる。

顆粒層は角質層のような死んだケラチノサイトになる前のアポトーシス(細胞死)中のケラチノサイトがある。

このため、細胞は核やミトコンドリアのような細胞小器官が退縮をし始めている状態だ。

と言っても顆粒層の細胞は角質層に比べて水溶性が高まる、即ち親油性が低くなるため、ここでも細胞内を通るよりは細胞間隙を通るルートの方が水素分子は通り抜け易いと推測できるだろう。

顆粒層ではケラトヒアリンという光を屈折させ、反射させる性質があるガラス質状の顆粒が存在し、紫外線などから肌を守っている。

さらに、顆粒層の上から二層目にはタイトジャンクション(密着結合)という細胞と細胞の隙間をなくし、物質の通過を制限している構造がある。

二つの細胞の細胞膜であるリン脂質二重層を膜内タンパク質を接着剤として繋とめているという構造だ。

これは体内の電解質やたんぱく質の漏出を防いでおり、かつ角質細胞間隙を満たしている物質がタイトジャンクション内側に逆流するのを防いでいると考えられている。

このタイトジャンクションでは水素分子はリン脂質二重層の親水性の部分に入り込んで親油性の部分を通り、また親水性の部分から飛び出るか、細胞同士をつないでいるたんぱく質の部分をすり抜けるしかない。

これに関しては水分子が抜けることが出来るので、それよりも小さい水分子なら可能であると思われる。

この他、細胞をつなぎ合わせる構造として、アドヘレンス・ジャンクション(接着結合)、デスモゾーム結合、ギャップ結合というものがある。

リン脂質二重層を通過せずに細胞間を通るとすると、このような構造を通過しなければならない。

アドヘレンス・ジャンクション、デスモゾーム結合に関してはカドヘリンという細胞同士を接着させる膜タンパク質が関与しており、どちらも水素分子程度ならある程度通過できると考えられる。

また、ギャップ結合をしている箇所では管状の膜貫通タンパク質が隣の細胞のものと結びついた構造をしており、隣同士の2つの細胞の細胞質は連続する。

水素分子がここを通過するとしたらこの管状の膜貫通タンパク質の間を通り抜けるか、膜貫通タンパク質を通過するしかないだろう。

管状の膜貫通タンパク質の間を通った方が透過率は良さそうだが、水素分子の大きさを考慮するといずれでも通過できると考えられる。

この顆粒層からリン脂質二重層の中や細胞膜を通過したりして水素分子は拡散されると思われる。

ちなみに顆粒層からミトコンドリアが存在し始める、つまり、水素分子が反応するとされる活性酸素が存在し始めるのでこの辺りから水素水に含まれている水素分子が減少し始める。

老朽化したミトコンドリアは若いミトコンドリアに比べて5倍の活性酸素を排出するという説もあるので、これが本当だとすると顆粒層にあるミトコンドリアからはそれよりも深い位置にある細胞のミトコンドリアよりも多く活性酸素を排出すると考えられる。

ただし、角質層に向けて死滅するミトコンドリアも多くなっていくため、全体としてはあまり変わらないかもしれない。

この辺りは論文や研究結果が無いので分からないが、角質層を抜けてきた水素分子はここで多く消費されると考えられる。

有棘層(ゆうきょくそう)

有棘層は細胞間橋と呼ばれる手のようなもので細胞同士が繋がっている層であり、8~10層で出来ている表皮の中ではもっとも厚い層だ。

角質層や顆粒層と違い、デスモソーム接着が細胞間で豊富に分布しているので、水素分子は角質層や顆粒層よりは通過しにくいと考えられる。

また、角質層や顆粒層のケラチノサイトは扁平だったが、有棘層からは細胞は大きく広がってくる。

このため、細胞質基質の中のミトコンドリアも広く分布するため、細胞に入った水素分子がその中で反応し、水になることも多いと思われる。

基底層

表皮の中で最も下層にあるのが基底層である。

基底層は基底細胞が1層のみで出来ておりケラチノサイト、メラノサイト、ランゲルハンス細胞が隙間なく並んでいる。

皮膚細胞のターンオーバーはこの基底細胞が有糸分裂することから始まる。

細胞同士はケラチン繊維で接着され、密着している形となっている。

このため、この基底層を水素分子が通り過ぎる時にはほとんどがリン脂質二重層を抜けて基底細胞の中を通ると考えられる。

基底膜

基底膜は基底層の細胞を支え、表皮と真皮をつなぐ接着剤の役割もしているいわば表皮から真皮へと向かう最終関門だ。

この基底膜はさらに透明帯(透明帯)、基底版(緻密版)、網状版(繊維細網版)と呼ばれる3つの層から構成されている。

この層は主にコラーゲンやラミニンと呼ばれる巨大なタンパク質からできてる。

表皮と真皮をつなぐ基底膜は分子量が800以上の大きな分子量を持つものを通さないという性質があり、これの性質が真皮を守る働きをしている。

しかし、真皮と表皮の栄養のやりとりをしなければならないため、分子量が800以下であれば浸透していく。

ここでも水素分子はその分子量の小ささから浸透していくと考えられる。

血管

これで表皮のすべての構造はクリアした。

ここまで生き残った水素分子が真皮にある毛細血管から取り込まれれば血管から他の全身に回るという可能性が見えてくる。

血管の壁は表皮や真皮とは違い、通れる分子量がかなり制限される。

一般的に100以下の分子量のものしか血管の壁は通ることができないようだ。

水素分子の場合はもちろんその分子量の小ささから通過することが出来る。

よって水素分子は血管を通って体の各所に行き渡ることが分かった。

実際水素分子は真皮の毛細血管まで到達するのか?

ここまで推測で話を進めてきたが、実際には水素分子は真皮まで到達するのだろうか?

仮に水素分子が活性酸素としか反応しないとすると、水素分子は顆粒層、有棘層、基底層の細胞にある活性酸素と反応せずにそこまで到達しなくてはならない。(角質層の細胞はミトコンドリアなどの附属器官が無くなっているため、新たな活性酸素は発生しないと思われる)

水素分子が顆粒層、有棘層、基底層のすべての細胞の中を通ったとすると、合計8~14層の細胞を抜けてこなくてはならないということになる。

wikipediaには活性酸素は一日に細胞あたり約10億個発生すると書かれている。

1秒間に直すと約12000個ということになる。

ある程度は酵素で還元されるとはいえ、細胞内での活性酸素の密度はかなりのものになると推測される。

それを8~14層ということなので層の数だけ倍になるということだ。

しかも、これは細胞の厚さ、いわばタテの部分を計っただけで、実際には肌の表面にある皮膚細胞分をさらにかけなければならない

皮膚細胞の個数はヒトによってばらつきがあるが、細胞の大きさが0.0001㎟とすると日本人の男性平均身長、体重と照らし合わせると体表面はおよそ1.7㎡であるから、体表面の細胞の個数はおよそ170億個あるということになる。

つまり、体表面から真皮までの細胞で出来る活性酸素の個数は1秒当たり

170億×12000×11 ~ 2200兆個

ということだ。

一方、水素分子が水に溶ける量の最大が1.6ppmということを考えると、お風呂に入る量が200リットルとすると水素分子の数は以前1リットル当たり約5000京個入っているという計算だったので200リットルで約100垓個入っているという計算になる。

こうしてみると意外にいけるのかもしれない。

この数だけ見ると水素分子の方が優勢のように思えるが、もちろん全てが体に入っていくわけではなく、大半は風呂の水面から出ていってしまうため、その数はより少なくなるだろう。

それでも桁違いな量だ。

風呂に水素発生器を設置して常に水素を供給するようにすれば案外皮膚からの吸収も悪くないのかもしれない。

そのうちいくつの水素分子が肌に入って真皮まで行くのかは実際に実験、検証してみなければわからないが…

水素分子は活性酸素としか反応しないのか?

水素分子が皮膚を通過して、毛細血管まで到達する可能性があることは分かった。

しかし、上記の考察は水素分子が活性酸素としか反応せず、かつ水素分子が豊富に体の中へ入ってきている環境での話だ。

水素分子は活性酸素と反応するのか、反応するとしたら他の物質とは反応しないのか、この辺りを次に調べてみようと思う。

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濃度1.6ppmの水素発生量のお風呂用充電式水素発生器というものがある。少し高いが…

パウダータイプの水素風呂というのもあった。入浴剤だ。

似非科学と呼ばれる水素水のおかしい所を考えてみる

似非科学と呼ばれる水素水のおかしい所を考えてみる

先に断っておくが、ここで紹介する「似非科学と呼ばれる水素水」というのは研究室で正当に研究されている水素水ではなく、世間の間で似非科学と呼ばれている水素水についてである。

パッと見ておかしいとは分かるのだが、なぜおかしいのか、なぜ私たちの身の回りの環境、常温、常圧では存在しえない分子なのかを科学的に答えられるかと言えば私はちょっと自信がない。

今回はなぜおかしいのかを調べて自分なりに説明してみようと思う。

H10Oなどの酸素原子に3つ以上の水素原子が結合しているもの

水素水と聞いて思い浮かべるもので、最初に思い浮かべるものがこういった酸素原子にありえない数の水素原子がついている水分子(?)という方も多いのではないのだろうか?

こういった分子は私たちが普段水を飲む常温、常圧環境下ではまずありえない。

水分子というのは酸素分子に水素分子が2つ共有結合している分子というのは学校で習った内容である。

これにあと一つの水素原子が配位結合する場合がある。

H3O+と表されるものでヒドロニウムイオンとも呼ばれる。

水分子H2Oに水素イオン(H+)が配位結合するとできるイオンである。

実際にはさらに水和された H9O4+という状態で存在しているとされている。

こう書くとH9O4+があるならH10Oもあるんじゃないか?と思ってしまうかもしれないが、これは水素イオン(H+)の周りに4つの水分子(H2O)が集まっているというイメージとなるため、H(H2O)4+という感じに水和している(水の分子が付加している)ということである。

イメージとしては以下のような感じだろう
ヒドロニウムイオン

ただし、このような形に固定されているというわけではなく、それぞれの水分子の間に分子間力が作用しながら寄り合っていると考えた方が近いだろう。

水素イオン(H+)というのは水素原子から電子が一つ取れて正の電気に帯電している状態である。

ここで、水分子(H2O)というのは酸素分子が負の電気を帯びている極性分子であったので、上図のように水素イオンに水分子の中の酸素原子が引かれているという形になるのである。

さて、ヒドロニウムイオンについての説明はここまでで良いだろう。

では、H10Oなど酸素原子に水素原子が3個以上つき、かつ「+」がついていない分子はどのように存在しているのだろうか?

「+」がついていないなら陽子と電子が等価にあるということだが、そんな状態で結合なんかできるのだろうか?

ネット上で有名なゼロバランスフォーマットウォーター(ご存知ない方はゼロバランスフォーマットウォーターで画像検索してみると良いだろう)では酸素のL殻の6つの電子に6つの水素原子が結合しているが、(あと二つの電子は?どこかに飛んで行ったのか?電子一つで結合?)もしこんな分子があったとしたら陽子の数は14個、電子数8個(なのか?)なので(H6O)6+とでも書かなくてはならない(これでもかなりおかしい)

共有結合やイオン結合、配位結合など、安定した二原子間の結合には通常電子が二つ使われる。

電子一つで結合と言える結合は私は知らない。

もしこのような水分子(?)が存在するのだとしたらビックバン直後の数秒の間とか、超新星爆発が起こった時などだろう。

たまたまプラズマ状態で陽子と電子がランダムに飛び交っているそのような形になったという場合だ。

それも存在しているのは刹那の間である。

プラズマ状態というのはオーロラ現象に代表される固体・液体・気体に続く物質の第4の状態であり、人為的に作られるものとしては蛍光灯などの高電圧がかけられて作られている場合だ。

もちろん、私達が水を飲むときにはそのような状態には無い。

ましてや通常思い浮かべるペットボトルに入っている水がプラスマ状態にあるということは断じてない。

よってこのような酸素原子に水素原子がいくつもついているH10OやH6Oなどの水素水と称するものはおかしいと言える

ただし、ゼロバランスフォーマットウォーターの説明には「軌道想像図」と書かれているのでこうした議論も「想像です」の一言で水泡に帰してしまうのかもしれない。

悲しい。

ではそのような水素水とはどういったものだと言っているのか

H6Oのような極端なものでなくてもH4OやH3Oといった水素水もあるようで、検索すると出てきます。

そういった商品のページを見てみると説明欄にこのように書かれています

「H4Oとは不純物を取り除いた水に水素を溶かした水のことです。水素結合水H4Oの学術名称は「水素含有水」です。」

水素含有水とは要は気体の水素分子が水に溶け込んだ水の事です。

これまでにも検証してきた水素水と変わらない。

そういった水をH4Oと称しているのであり、決して化学式を表している訳ではない・・・とでもいいたげだ。

また、違う水素水の販売サイトでは以下のように書かれている

「ある環境下では(酸素原子は)理論的に14個の水素を持つことができます」

このページでは「ある環境下」とか「一定条件下」、「その状態の酸素1個は、実に水素14個を保有していると推定されます。」と言ってぼかしている。

その「ある環境」というのは先ほども言ったようにプラズマ状態にある陽子と電子が刹那の間たまたまそういった形を取ってそのことを言っているか、水分子に含まれる酸素原子の周囲半径1ナノメートル内に水分子中の水素原子が14個たまたまあったことを言っているのか…このあたりは業者がどのような環境なのかはっきりといっていないので何とも言えないが…

“保有している”というのも曖昧な言葉だ。

少なくとも酸素原子が水素原子14個と「結合している」ということはありえない。

「ある環境」を明確にして欲しいものだ。

ネット上で話題になっている水素水の正体

ネット上でやり玉に挙がっている水素水は「水素水」と称する商品の中でも飛び抜けて科学的におかしいものが多い。

それこそ、いつか業務命令が下るか、刑事事件になるようなマルチ商法に使われているものだったり、宗教がかったものだったりする。

それを薬機法的、景品表示法的に”まともに”商売しているところと一緒くたにして「水素水」は詐欺だ、インチキというのは少しかわいそうな気がする。

伊藤園の水素水のように世の中で合法的に販売されている水素水というのはただ水素が水に1.6ppm以下の割合で入っていると言っているだけなのだ。

繰り返しになるが、水素は国から添加物としては認められているのだ。

水素を添加した水、というのは何ら問題はない。

強いて言えば商品を説明しているページで健康や美容に良いかのようなイメージを”醸し出している”ところが人々の反感を買っているのだろう。

水素水を研究する人々にとっての真の”敵”

水素水について真剣に研究し、水素水を本気で代替医療として世の中に広めていこうとしている研究者にとっての真の”敵”というのは水素水を馬鹿にしたり、批判する人ではなく、明らかにおかしい”科学チック”な解説と共に水素水と称したものを紹介している団体なのだ。

これに関しては産経ニュースで唐木東大教授も言及していた。

そうした団体を糾弾することが水素水に対しての正しい認識を広める土壌作りになると私は思う。

ただ、研究されている方は明らかにおかしいことを言っている団体を批判し、糾弾するような暇はないだろう。

日々の研究や発表に追われてそんなことをしている時間が惜しいと判断するのが普通だろう。

それよりも早く健康なヒトに対する健康増進効果があるかどうかを確かめる臨床試験をして結果を出すのが先決かと思われる。

こうした一連の流れは歯がゆい問題だと思う。


色々ややこしい問題が多いからウォーターサーバーの方がいいか…

水素水にまつわる議論 その1

水素水についての議論

水素水にまつわる議論

産経ニュースにて太田成男教授と唐木英明教授との水素水についての議論が白熱している。

発端は5月16日に掲載されたニュースからだった。

(1)美容、ダイエットと何かと話題の「水素水」 実はかつてブームを巻き起こした「あの水」と同じだった…

これに対して太田教授は5月24日の産経ニュースにて以下の反論文を寄せた

(2)「『水素水』はかつてブームを巻き起こした『あの水』と同じだった」…産経ニュース記事に日本医科大の太田成男教授が反論

さらに5月30日の産経ニュースには唐木東大名誉教授が太田教授の反論文にさらに反論文を寄せたのだ

(3)日本医科大の太田成男教授の主張には明らかな誤認がある 公益財団法人食の安全・安心財団理事長・唐木英明(東大名誉教授)

この教授同士の産経ニュースを通したやりとりにネット上は俄かに湧きだっている。

これらのニュースの概要は以下の通りである。
・水素ブームが起こっている
・しかし明治大情報コミュニケーション学部の石川幹人教授が運営するサイト「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」にて「疑似科学である」と結論付けた
・石川教授は、

「今話題の水素水の多くは、電解還元水のことで、かつてアルカリイオン水と呼ばれたもの」

と指摘
→これに対しての太田教授の反論

「話題の『水素水』 かつてブームを巻き起こした『あの水』と同じだった…」を、「話題の『水素水』の一部は、『あの水』と同じだった」と書かなくてはならない

さらにこう付け加えて

確かに、以前アルカリイオン水製造機として販売していたのをそのまま「水素水製造装置」として名前を変えて販売している会社が少なくとも2社あることは私も知っている。しかし、「今話題の水素水の多くは、電解還元水のことで、かつてアルカリイオン水と呼ばれたもの」と書いてはならないだろう

これについては現在の水素水を取り巻く状況の一端を端的に表しているやり取りと言える。

太田教授や白畑教授を初め、水素水を真剣に研究されている方がいる一方でH6oなどというものを持ち出したり、癌に効くなどと言って売り付けたりする人もいる。

世の中は~水といった機能水に対して「似非科学だ」という懐疑的な空気があるため、(実際詐欺などにも使われていた背景があるため)最近出てきた水素水に対しても懐疑的になっている。

そこで「H6o」や「癌に効く水」といって販売されていたという情報が出回れば水素水全てひっくるめて「やっぱりインチキだ」という烙印を押されてしまう。

ネット上でも水素水はよくやり玉にあげられるが、似非科学として「叩きやすい」ものであるという性質があるためだろう。

ある意味、正当な水素水は風評被害に遭っていると言える。

・石川教授はさらに

「ヒトへの健康効果についての具体的な研究成果と呼べるものはないといってよい」「仮にヒトに対しての抗酸化作用があったとしても、そこから健康効果に結びつけるためにはまだいくつもの段階を経る必要があり、仮説検証を繰り返し行わなければならない。具体的な疾患への効果などは『まだよく分からない』とするのが妥当」

とも指摘

・石川教授は

「今話題の水素水の多くは、電解還元水のことで、かつてアルカリイオン水と呼ばれたもの」

と指摘。
→これに対しての太田教授の反論

石川教授のサイトでは、活性水素水(電解還元水)のみを対象としており、水素水を一切対象にしていない。さらに、質問コーナーでは下記のように活性水素水と水素水が別物である事を明記している。

しかし以下のことも申し添えている。

「活性水素水は、ニセ科学である。」という結論については私も異論はない。一方、分子状水素の医学的研究は、着々と正統的科学のプロセスを踏みながら進んでいる。

→これに対して唐木教授は以下のように述べている

水素の作用は活性酸素消去と関係があるのかなど明らかにすべき課題は多いが、研究自体はまじめな科学であり、私自身、水素水による治療研究をニセ科学と考えたことはない。

この辺りの名称のややこしさ問題は水素水の最初の記事でも紹介したが、この辺りは水素水について良く知らない一般人からするとややこしい名称であり、混乱の元となる。

・東京大の唐木英明名誉教授は

「水素濃度が低い。胃の中で消えてしまう。どのような作用を発揮して疾病治療につながるかの説明がない、市販の水素水に効果があるかと言われれば、ゼロだろう」

と指摘
→これに対しての太田教授の反論

「濃度が低すぎる」というのは何をもって低すぎると言っているのか根拠がなく、「どのような作用かの説明がない」というのは、そのコメントした方が知らないだけだと推察する。もし、知っていたらこのようなコメントはでないはずだ。

さらに以下のように付け加えている

なお、多くの臨床研究では市販品の水素水や水素発生装置が使用されており、有意な結果をだしており、「市販の水素水に効果があるかと言われれば、ゼロだろう」というコメントは明らかに間違いである。

・(1)の記事に対して太田教授は

「正しい水素医学と水素産業の理解のためにあの産經新聞の記事には、明らかな誤認がある!」

と指摘
→これに対して唐木教授の反論

「批判は筋違いである。それは「水素水は科学か、ニセ科学か」という問いは成り立たず、「使い方でどちらにもなる」という国の規制をご存じないからである。」

と冒頭で述べている。具体的には以下のような論調だった。

産経ニュースが取り上げたのは、「健康食品としての水素水」である。健康食品を使うのは病人ではなく健康な成人であり、その目的は病気の治療ではなく、健康の維持・増進である。だから、健康食品の機能を表示するためには「健康な成人での臨床試験」が必要である。

とし、さらに

「健康な成人での臨床試験」はあるのだろうか? 現在のところ、予備的な研究はあるものの、健康食品としての効能を示すような確実な研究結果はない。

と述べている

これは確かに私も調べていて思った。

虚血再灌流傷害とか急性腹膜炎など、水素水について書かれた論文で出てくるのは疾患を持ったマウスやヒトでの場合で健康なヒトをさらに健康増進させたというものは見当たらなかったのだ。

この辺りはまだ本格的なヒトへの臨床試験は研究段階だからという事情はあるだろう。

(2)の記事の中で太田教授は「現在は50人-200人を対象とする臨床試験が進められている」とも述べている。

この臨床試験がどのようなものかは書かれていないのでわからないが、それほど大規模なものということであれば健康的な成人を対象とした実験かもしれないという期待はある。

・(2)の記事の中で太田教授は以下のように述べている。

現在は人を対象とした研究論文が20報程度報告されている。少人数でも統計的に有意な効果が示されているので、水素は大きな効果を発揮することが明らかにされている。

→これに対して唐木教授の反論

「太田氏は「健康食品としての水素水」の議論に「病人の治療に有効」という主張を持ち込むという誤りを犯した。」

(2)の記事では最後に太田教授は

「知らないのに知ったかぶりして、間違った情報を発信するのは科学的でない。」

と切り捨てている。これに対して唐木教授は

「知らないのに知ったかぶりして、間違った情報を発信するのは科学的でない」。これらは私が太田氏から頂いた批判だが、そのまま太田氏にお返しする。

と言い返している。

専門に研究されている教授クラスの方々が「知ったかぶりだ」なんて言い合いをしているのであれば、私を含めた一般人なんて水素水について「インチキだ」とか、「いや本物だ」とか言えたもんじゃない。

ちなみに石川教授は記事の中で

「研究途上のものは、場合によっては効果がないだけでなく、有害という結果が出る恐れもある。一般市民に向けて利用を促してはいけないと科学的に判断すべきだ」

と述べているが、当ブログ記事「水素水についての考察 その5「現在国ではどのように取り扱われているか」」で紹介した通り、水素は添加物としては国から承認を得ている。

このため、摂取しても有害でないということは少なくとも国から認められていると言える。

水素水について議論がどうしても似非科学だ、詐欺だ、インチキだとなってしまう背景には水素水自体は研究の段階で、ヒトへの臨床試験もこれからというところにもかかわらず、すでに世の中に水素水が「美容、健康に」と謳い大体的に売りに出されているという実情がある。

まして、研究者間でもこのように議論が尽きていない状況であれば市場は水素水に対してどのような認識を持ったらよいのか分からず、混乱してしまうだろう。

個人的には水素水に対してはやはり「まだ分からないもの」と思って飲むのが一番だと感じる。

スーパーの一角にも伊藤園の水素水コーナーが出来るほど、水素水が世に出始めている。

伊藤園の売り上げを見ればほかの飲料会社も水素水会社に乗り出してくるだろう。

そのころには水素水についての研究がさらに進んでいることを期待したい。


↓モニターに参加することで無料飲める水素水というのがある。水素水にお金を出すことに抵抗がある方はやってみても良いかもしれない。

美顔器についての考察その2 振動数が高低で働きが変わってくる?

美顔器と振動数

美顔器の働きは振動数によって変わってくる!

美顔器についての考察その1 「美顔器とは?」で提起した問題、「美顔器周波数によりその働きが変わってくる?」について自分なりの解釈が出来たのでここで紹介する。

物理的な話がほとんどなのであまり興味が無いという方は美顔器は周波数によりその働きが変わっていく、という結論だけ抑えて次の記事を見ていただければよいだろう。

それでは私なりの解釈を紹介していく。

以前の記事で上げた波に関して振幅と振動数が関係しないという話はひもの運動などの単純な波に限る話のようだ。

水などの流体ではそういった高校で習う力学の話とは全く違い、「流体力学」という範囲で考えなければならない。

流体力学が対象とするモデルとしては海の波などがある。

例えば海の表面に浮かぶ水分子の動き(または海面のごく狭い部分)を考える時前後左右、上下からの影響を考えなければならない。

その影響を考えるときは速度ポテンシャルのラプラス方程式からはじまり、海底と海面の境界条件、ベルヌーイの式、微分方程式などを経て、実際の波の形というのは導出される。

その過程は理系の大学生1,2年生で学習する内容で美顔器について簡単に知りたいという方にとってはただ難しい内容となってしまうため、ここでは紹介しない。

もし、詳しく知りたい方はこちらの「環境の大学」というサイトの「海岸工学」の項目を一通り目を通していただければ理解していただけるかと思う。

さて、ここまで読んで今は肌の事を話しているのになぜ海や水の事を考える流体力学の話が出てくるのかと思った方もいらっしゃるかもしれない。

それはなぜかというと海や水の溜まったお風呂と同じく、肌も立派な流体と言えるからだ。

海や風呂と違う点は濃度や粘度が違うというだけだ。

それであれば流体力学の範囲で十分議論できる。

では、肌に高周波(もしくは超音波)を出力する美顔器を当てているときには肌にどのような波が出来るのか議論していこう。

流体力学において波のでき方や各点の動きを議論していく上で表面の波の波長とその流体の深さというのは重要になってくる。

海の場合であれば波の波長と海面から海底までの深さ、お風呂であればお風呂の水面に立つ波の波長とお風呂の水面から底までの深さだ。

肌の場合は密度や硬さが異なる骨までの距離を深さとしてみよう。

今回は美顔器について考えているので顔面の皮膚の厚さを考える。

ここでは角質+真皮+皮下組織の合計の厚さを5mmとしておこう。

まずは周波数の低い波を当てている時を考える。

周波数の低い波、つまり肌にできる1秒間あたりの波の数が少ないとき、波の速さが一定とすると波長は周波数の高い波に比べて必然的に長くなる。

これは前回でも考えた以下の式による

波の速度 = 周波数×波長 (1)

(上の関係式から分かるように波の速度が一定という条件があるのとき、周波数が低くなれば波長が長くなる)

肌の厚さ/波長 <= 1/2のとき波は浅海波、または長波と呼ばれる波の振る舞いをする。

この浅海波と呼ばれる波では波は長軸軸kH/2πh、短軸H(1+z/h)の楕円形の運動をする。
(kを波数、Hを波の振幅、hを肌の厚さ、zを肌の表面からの深さとする)

zの取りうる範囲は

0> z > -h

である。

この短軸を見ると波の振る舞いは深さzに比例していることが分かる。

肌の表面から骨までの波の伝わり方としては表面が一番強く、深くなるにつれて段々と弱くなるということだ。

つまり、肌の深い部分まで波は伝わるということになる。

では超音波などの高周波になった時はどうなるだろうか?

上の(1)の式より周波数が高くなると波長は短くなる

肌の厚さ/波長 >= 1/2のとき波は深海波と呼ばれる波の振る舞いをする。

この深海波と呼ばれる波では半径He^(kz)の円形の運動をする。
(Hを波の振幅、eはネイピア数(自然対数の低)、kは波数、zを肌の表面からの深さとする)

zの取りうる範囲は浅海波の時と同じである。

半径を見ると指数にzが入っている。

このため、zが-1,-2,-3…とマイナスの方向に値を増やしていくと指数関数的に半径は小さくなっていく、つまり肌の奥に届く波というのは指数関数的に減衰していくことが分かるのだ。

このため、高周波のときは肌の奥まで美顔器から与えられる振動というのは届きにくいといえる。

以上から美顔器が比較的低周波のときは肌の奥まで振動が伝えられるのに対し、高周波の時は振動は肌の表面のみにとどまり、奥までは届かないということが物理的に分かった。

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美顔器においてのキャビテーションについての考察

キャビテーションについての動画

美顔器のキャビテーション

美顔器の効果を調べていくと出てくるのが”キャビテーション”という言葉だ。

美顔器、または美容においてのキャビテーションというのは脂肪やセルライトを破壊する効果の事を指していたり、一時的に空洞を作って美容成分を肌に浸透させる効果などとして紹介される。

このキャビテーションとはそもそもどういった意味なのだろうか?また、どういったものなのか?まずはそこから調べてみよう。

美顔器とキャビテーション

キャビテーションとは?

もともとの意味としてはキャビテーションとは「液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象」というものだ。

水の中で起こる超音波振動を例にしよう。

イメージとしては↓のようなものだ。

上の動画の機器の下側接地面では水に対して垂直に上下運動しており、上方向に一瞬で引き抜かれると水は瞬間的に減圧され、水に溶けている気体の飽和蒸気圧を下回ることで気化したり、圧力が減ったことで沸点が下がり、水が沸騰して水蒸気になったりすることで小さな気泡が水中に生まれる。

そしてその次の瞬間、下方向に一瞬で押し出されると気泡は圧縮されて今度は飽和蒸気圧を下回り、または沸点が上がることで凝縮されて液体となり、気泡が小さくなり、数ミクロンにまでなってしまう。

この一連の流れをキャビテーションと呼ばれている。

そして脂肪を破壊すると言われているのは気泡が再び小さくする時に発生する衝撃波のような応力によるものと思われる。

この衝撃はというのは凄まじいもので、瞬間的に発生する圧力は数百気圧、数千気圧ともいわれている。

その破壊力は船のスクリューに穴が開いてしまう程である。

針でチクチクとやられるようなものだと考えていただければ近い。

このキャビテーションという現象は元々高速船舶を研究していた過程で発見されたもので、予想されたプロペラの性能が発揮されなかったことからその存在を知られたらしい。

そんなキャビテーションが肌の中で起こって平気なものなのか?

そこで疑問に思うのはそれほど大きな力が働くのであれば、それを肌で行うのは危険なのではないかということだ。

肌の中、脂肪が蓄えられている皮下組織で行われるならまだしも、真皮の中や角質で行われたのなら肌を傷つけてしまうことにならないのであろうか?

選択的に皮下組織の脂肪を狙って振動させるのあれば、まだわかるが、そんなことできるのであろうか?

定常波が出来る部分を調整すればできそうな気もするが、それには緻密な計算が必要なはずだ。

なぜなら皮下組織の位置、真皮・角質の厚さというのは人により異なっているからだ。

定常波とは波形が進行せずその場に止まって振動しているようにみえる波の事である。

定常波でなく、様々な場所にできる乱雑な(といっても規則性のある)波の場合には角質、真皮、皮下組織全てを振動させ、キャビテーションを起こさせることになり、ただ肌を傷つけるだけになってしまう。

さらに家庭で使うのであれば使用者の力加減一つで定常波の位置が変わってしまう(=真皮や皮脂にキャビテーションを起こしてしまい、細胞を傷つけることになる)ため、これが家庭用医療器具として、または雑貨として販売することを国から認可が下りるとは思えない。

しかし、現象美顔器は一般家庭で使われる家電として市民権を得ているようだ。

良く見てみると美顔器というのは週に何回と回数が定められていて多く顔に当てれば当てるほど、良いというものでもないようだ。

逆に美顔器を使いすぎるとキャビテーションによって脂肪が溶けて、顔のたるみの原因になるという記述も見られた。

何百、何千気圧という応力を考えれば、脂肪が溶けるというのは少々違和感があるが、それに近い状態になることは十分考えられることだ。

私が危惧している、皮膚へのダメージとはまさに上記の通りのものである。

つまり、使用方法についてよく注意して使わなければならないということだろう。

もともと医院の中で使われていたものだから用法に注意して使わなければならないのは当たり前と言えば当たり前だ。

だが、使用方法を間違って使ってしまう方もいるはずだ。

ということはそんな繊細なものではなく、また、使用方法を間違えたとしても重篤な症状になることはなく、(あっても肌のたるみ程度)さらにキャビテーションにより脂肪以外の皮膚内部を傷つける可能性も少ないということだろう。

そうであれば、スクリューなどで起こるキャビテーションと肌に行うキャビテーションには何らかの違いがあるか、美顔器より引き起こされるキャビテーションは何らかの方法で制御されているということだ。

その機序を考えてみる。

キャビテーションによって起こる衝撃波についてだが、スクリューなどに付着した微細な気泡の場合は気泡の形で歪であり、泡が元に戻ろうとする力が付着しているもの(この場合スクリュー)に対して働くので、それに対して破壊力を生むが、脂肪の中のように均等に泡が縮む場合は戻ろうとする力が四方八方の対になる方向同士で打ち消し合うことで破壊力が軽減される、ということだろうか。(脂肪が破壊される程度)

もし、皮膚のなかで起こるキャビテーションが強いものであればチクチクとした痛みがあるはずである。

しかし、美顔器を使用しているときにそうした痛みがあるという声は見かけない。

この辺り詳しく解説しているサイトが無いので何とも言えないが、以上の理論ならそれぞれについて説明がつくかと思う。

皮膚に関してもいえることだが、流体に高周波の振動を与えるときにはキャビテーション現象というのは外せないもののはずだ。

しかし、さまざまな美顔器の商品ページを見てみると高周波のヘルツ数についてを謳っている物や美容成分を肌に浸透させる旨を謳っているものは多かったが、キャビテーションという現象を解説しているものや、その効果について言及している物は少なかった。

キャビテーションを謳っている物もあったが、顔面の皮膚専用のキャビテーション機器という感じで、美顔器という括りにはあるのだが、少しずれているように感じた。

これには何か理由があるのだろうか?

確かにそもそもキャビテーションには破壊というイメージがつくため、言い方に気を付けなければならなくなる。

また、キャビテーションという言葉を出すと薬事法で制限されている文言に触れなければならなくなる場合もある。

企業がなぜ使わないのか、はっきりとした理由は分からないが現在思いつくものとしては上の物が挙げられる。

美顔器とキャビテーションというのは商業的には”微妙な”立ち位置にあるのかもしれない。

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美顔器についての考察その1 「美顔器とは?」

美肌な女性

女性に人気の美顔器!

顔面のスキンケアをするものとして美顔器というものがある。

電気店にも多くの美顔器が並べられており、女性に買うようせがまれた男性はその高額さに息を飲むだろう。

電動髭剃りとは訳が違うのだ。

男性からしてみればなぜこんなに高額になるのかという疑問がわくが、女性でも美顔器というのは皮膚に当てればスキンケアになるくらいのイメージで実際のしくみや機序を詳しく知っている方は少ないのではないのだろうか?

今回は美顔器について調べてみようと思う。

美顔器のしくみ 基本的には振動を肌に伝える働き

商品によってレーザー機能がついていたり、イオン導入の機能がついているものがあるが、美顔器というのは基本的には肌に振動を与えて、マッサージをするものである。

一般社団法人日本ホームヘルス機器協会によると美顔器は以下のように説明されている。

「美顔器とは、“物理的な方法を用いて、用途に応じたフェイシャルケア(美顔)を行う機器”で、一般的に温冷熱・振動・電流・光などを利用して、主にお顔の皮膚を清潔にし、素肌を整え、美しい状態を維持するなど美容目的で使用されている機器を指しています。」とのことだ。

“美容目的で使用されている”ということはここでは何らかの効果・効能を保証しているわけではないようだ。

美顔器の効果・効能

日本ホームヘルス機器協会が厚生労働省医薬食品監視指導・麻薬対策課に提出し、各都道府県薬務主管課に報告されたものには美顔器の効果は以下のように定められている
家庭向け医療機器等適正広告・表示ガイド

・医療機器でない美顔器が標榜できる効果・効能はおおむね化粧品で認められている範囲
・事実であれば標榜できる効能の範囲は以下の通り

  • (汚れをおとすことにより) 皮膚を清浄にする。
  • 皮膚に水分、油分を補い保つ
  • (洗浄により) ニキビ、アセモを防ぐ
  • 皮膚の柔軟性を保つ
  • 肌を整える
  • 皮膚を保護する
  • 肌のキメを整える
  • 皮膚の乾燥を防ぐ
  • 皮膚をすこやかに保つ
  • 肌をやわらげる
  • 肌荒れを防ぐ
  • 肌にはりを与える
  • 肌をひきしめる
  • 肌にツヤを与える
  • 皮膚にうるおいを与える
  • 肌を滑らかにする。
  • さっぱり感、しっとり感

また、もし医療機器でない美顔器で以下の効果・効能を謳っていたら薬事法において不適切事例(効果は認められていない)になる。

  • しわの解消
  • 顔痩せ効果
  • 素肌の若返り効果
  • たるみの解消
  • 老化防止効果
  • ニキビの改善効果
  • シミ、そばかすを消す・薄くする効果
  • 美白効果・ホワイトニング効果
  • 医療機器の効果・効能
  • 温熱効果がで細胞の新陳代謝が活発になることなど身体の構造機能に影響を与える効果
  • 肌の細胞が生まれ変わろうとする力を高める効果
  • 肌の深部への作用
  • 細胞や代謝等の活性作用
  • 血行促進
  • メラニンを血管から排出する
  • 殺菌効果
  • 損傷部分が回復する効果

しかし大半の美顔器はそれ単体ではなく、美容液などと併用して使われるものなので美顔器の商品ページには美容液などの効果として上のものを謳っているものもある。

逆に美容液等と併用しなければマッサージ器と何も変わらないだろう。

血行促進効果を謳ってはいけないというのは少し意外だった。

細かく振動を与えられるとその部分が熱を持って血行促進してくれそう、というのは違和感なく受け入れられることだからだ。

また、代謝を促進してくれるなどの活性作用についても同様に謳ってはいけないというのも意外だった。

代謝というのは皮膚の振動によって促進されるものではないのだろうか?

この辺りは調べてみる必要がありそうだ。

逆に皮膚のうるおいを保つであったり、乾燥を防ぐというのは果たしてどうなのだろうか?

肌を振動させるだけで潤いが保たれるとは思えないのだが…

もし振動することによって肌の表面に潤いが補われるとしたら、機器自体は水分を供給するものではないので、皮膚の奥にある水分が浸み出てきたものなのであろうが、そうなると皮膚から水分を奪っているという形になりそうだが、どうだろう。

この効果についても後に具体的に検証してみよう。

美顔器は周波数によりその働きが変わってくる?

美顔器には周波数を変えることができるもの、自動で変化していくものもある。

周波数が何ギガヘルツだとか周波数を売りにしている美顔器があるが周波数が高いと何かいいことがあるのだろうか?

周波数というのは”1秒間に繰り返す波の数”のことであり、周波数が高くなればなるほど1秒間に肌に与える振動の数が多くなる。

とあるサイトではこの周波数によって以下のように効果が変わってくると書かれていた。

1メガヘルツ:肌の深いところまで振動が届くため、脂肪が厚い部分におすすめ
2メガヘルツ:真皮の奥まで振動が届くため、美容成分を肌の奥深くまで浸透させる効果が期待される
5メガヘルツ:振動の伝わりが肌の表面だけにとどまるので、マッサージ効果やクレンジング効果には良い

とあったが、これには少々疑問がある。

物理の授業でやったが、振動数と波長、波の速度には以下のような関係があった。

波の速度 = 振動数×波長

そして振幅については波のエネルギーなどには関係するが、振幅と振動数については関係することはなかったと思うのだが…

これについては検証が必要そうだ。

この他にイオン導入やレーザーの肌への有用性についても検証が必要になってくるだろう。

とにかく、美顔器については検証しなければならないことが多そうだ。

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楽天市場で一番人気な美顔器はツインエレナイザーという美顔器のようだ。

水素水についての考察 その8 「水素は体のどこまで行き届くのか」

水素水を飲んだ場合どこまで水素が行き届くのだろうか

ここまで水素豊富水自体の働きや販売業者が実際どのように謳っているのかについて調べてきた

そこで分かったことの一つは現在「水素水」として販売されているのは水素分子を水の中に溶かしたものがほとんどであるということであった。

それであれば、次に知りたいことは水の中に入った水素分子は実際に飲んだ時にどこまで身体に行き渡るのかということである。

私の予想ではせいぜい胃までという予想だが、どうだろう。

水素分子の速度ってどれくらいなの?

基本的な所から始めよう。

そもそも水素分子はどれくらいの速さで運動しているのだろうか?

言い換えれば1秒間にどれくらいの距離を進むのだろう?

それが分かれば一つの指標となるかもしれない。

さて、水素分子に始まり分子や原子の速度(ここでは平均速度のことを言う)を出すとなると、統計力学を引っ張り出してこなければならなくなる。

大学で理系の学部を出ている方はご存知かもしれないが、そうでない方にとっては理解するのに少々骨が折れるだろう。

以下では少し専門的な用語や解説が出てくるので、煩わしい方は飛ばしてここから読み始めると良いだろう。

統計力学によるところでは分子の平均速度は

V = √(8kT/πm) – (1)

k:ボルツマン定数 T:温度 π:円周率 m:分子一つ辺りの質量

と表される。

こちらの式の導出は熱力学と統計力学の知識を使う。

水素豊富水についての議論からそれてしまうため、ここでは導出を省略させていただく。

もし知りたいという方はこちらサイトが比較的分かりやすい。

第1部の「マクスウェルの速度分布」から「分子の速さと温度の関係」まで読めば導出過程が書かれている。

といっても理系の大学1年生程度の微積分の知識がないと理解するのは難しいだろう。

理解しようとする情熱のある方は大学1年生用の微積分から初めて、面倒だという方は読み飛ばしていただくのが良い。

ともあれ、(1)の式にボルツマン定数1.38x10^(-23)、円周率3.14、温度は冷蔵庫の温度5℃として絶対温度であらわすと278K、アボガドロ数を6.02×10^23とすると平均の速度は

V ~ 1714m/sec

およそ1714メートル毎秒となる。

つまり、水素分子は1秒間に1714メートルもの距離を移動するということだ。

これを時速に直すとおよそ6170km/hとなる。

新幹線でも300km/hということは新幹線の20倍の速度で水素分子は移動しているということになる。

では、水素水と書かれたボトルなりパウチなりのふたを開けて間髪開けずに水素分子を水と一緒にごくっとした瞬間から1秒後、水素分子はまっすぐ飛んで行って1.7km先の隣町までいっているのだろうか?

答えはもちろんNoである。

水素豊富水の中であれば水分子や水素分子と、胃や腸などの生体内であればリン脂質二重層と衝突するため、まっすぐ飛んではいかずあちらこちらに方向にその速度で跳ね返りながら運動していることになる。

そして次に問題になるのは果たしてリン脂質二重層などの生体膜を通過できるのか、また通過できるのだとしたらどれくらいの速度で通過できるのかということである。

まず、生体膜を透過できるかどうかについて論じてみよう。

食道や胃の生体膜はリン脂質二重層という外側に親水性を持つ部分と内側に親油性を持つ部分がある。

水素が水に溶けるかどうかは前のページ「水素水についての考察 その7 「水素は水に溶けるのか」」にて論じてきたことなので溶けることが分かっている。

次に親油性の部分についてだが、水素分子自体無極性分子であり、無極性分子というのは疎水性を持つ、すなわち親油性になる。

親油性の物質に親油性の物質は容易に入っていくことが出来る。

油の中に油を溶かすことと同じだからだ。

このことから胃などの生体膜を水素分子は透過できるといえる。

透過できると言えるが、果たして実際に透過するのだろうか?

というのもリン脂質二重層にも活性酸素が存在しするので、そこを水分子が通過している間に水素分子が活性酸素と反応し、水になってしまうこともあるためだ。

水に充填できる1.6ppmという割合を考えても水素の量は十分とは言えない。

1リットル(=1kg)の水素豊富水を飲んだところで1.6mgの水素しか取れないからだ。

1.6mgの水素中にはいくつの水素分子が含まれているのだろう、計算してみよう。

水素の分子量は2g/molだから1.6mgの水素は8*10^(-4)molということになる。

アボガドロ数を6.02×10^23とすると水素分子の個数は

8*10^(-4) × 6.02×10^23 = 48.16×10^19

ということで水素分子が1.6ppm溶けている1リットルの水の中には48.16×10^19個の水素分子があるということになる。

つまり、約5,000京個水素分子が入っているということだ。

活性酸素のwikipediaにある「活性酸素は1 日に細胞あたり約10 億個発生」を信じると人間の細胞は60kgの成人で37兆個という論文があるので、活性酸素は1日当たり、一人3.7×10^24個の活性酸素が発生することになる。

ということは1リットルの水素豊富水を飲んだ時には、体の320分1の活性酸素の1時間当たりの発生量と同じ量の水素分子を取り込めるということになる。

320分の1というのはどれくらいだろうか?

60kgの人の体積が0.07m*3とすると320分の1は219cm*3、220ml程となる。

口と胃と食道の表面から1cmくらいなら320分の1くらいの量になりそうだ。

まとめると、水素分子1.6ppmが混ざった水を飲んだ時は口から胃にかけての1cmの細胞に1時間で溜まる活性酸素と反応してくれることが期待されるのだ。

しかしこれはあくまで机上の計算と推測の域を出ておらず、実際は1cm以上の深さに水素分子が潜っていくこともあるかもしれない。

分子状水素医学生物学会理事長、日本医科大教授、太田成男氏によるとこの1.6ppmという量の「180分の1でも抗酸化効果を発揮することが分かっている」とのことだ。

ちなみに拡散速度としてはグレアムの法則というものもある。

「気体の拡散速度は、気体の分子量の平方根に反比例する」というものだ。

二つの気体の拡散速度を比べたいときなどに使われる。

気体1の速度をV1、分子量をM1、気体2の速度をV2、分子量をM2とすると

V1/V2 = (M2/M1)^(1/2)

と式に表される。

ここでは水素と何か比べたいので良く飲む水に溶けた気体、炭酸飲料に含まれる二酸化炭素で比べてみようと思う。

水素の分子量は2、二酸化炭素の分子量は44なので二酸化炭素の拡散速度を1としたとき水素の拡散速度V

V/1 = (44/2)^(1/2) ~ 4.7

となり、水素分子は二酸化炭素分子に比べて4.7倍の速度で拡散していくと言える。

もっとも、二酸化炭素の場合は炭酸イオンとして体内に入ってくるので生体膜の性質上、イオン化したものはリン脂質二重層の親油性の部分にはじかれてしまう。

体内に取り込まれるにはイオンチャネルと呼ばれる膜貫通タンパク質を通らなくてはならないため、水素に比べて拡散得度はより低いものになるだろう。

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ウォーターサーバーで有名なクリクラからも水素水生成器が出ているようだ→クリクラの水素水生成器

水素水についての考察 その7 「水素は水に溶けるのか」

水素分子は水に溶けるのか

水素ってそもそも水に溶ける?

ネットで口コミを検索していると水素水は水に溶けないんじゃないかという書き込みを見る。

水素は少量なら水に溶けるという知識はあるのだが、果たしてどれくらいまで水素は水に溶けるのだろうか、調べてみようと思う。

そもそも「溶ける」って?

当たり前のように「塩が溶かす」とか、「水素が溶けない」と言っているがそもそも”溶ける”とはどういうことなのだろうか?

溶質がイオン化すれば(H+になれば)溶けるといえるのか、それとも単に水分子と混ざり合えば溶けると言えるのか。

子供に聞かれたときに詳しく答えられる人は実は少ないのではなかろうか。

ということでまずは「溶ける」という現象についてを調べる。

溶けるというのは即ち溶解するということだが、理化学辞典では「気体、液体、または個体物質がほかの気体、液体または個体物質と混合して、均一な相の混合物すなわち溶体を生ずる現象をいう」と書かれている。

この定義で大事な部分は「均一な」というところだろう。

均一、というのはミクロなレベルで見ても均一であることが必要だ。

水に石鹸を混ぜた時のようにコロイドになっていては溶解したとは言えないのだ。

また、溶媒が水のような極性分子だったときは極性があるかどうかが一つの判断材料になってくる。

極性とは分子内に存在する電気的な偏りのことだ。

化学で習った水分子の形を思い出してほしい。

水分子は酸素と水素からできている分子であるが、酸素の横についている2つの水素はまっすぐ伸びているのではなく、お互い104.5度という角度で開いている。

これが分子全体でみると電気的に偏った形になるのだ。

極性分子としては水分子のほかにアンモニア分子、塩化水素などがある。

より詳しく知りたい場合は↓の動画を参考にするとよいだろう。

この極性があると同じ極性分子である食塩の場合は↓のように塩素とナトリウムの原子が水分子との分子間力によりバラバラになり、水に「溶ける」のだ。

水と水素分子は混ざるのか

以上の事から水素分子が水に溶けるかどうかは自明になってくる。

水素分子は水素原子が二つで出来ているので180度で繋がっている。

このため、電気的な偏りはないため、水素分子は無極性分子だと言えるだろう。

つまり、極性分子の水分子と無極性分子の水素分子は溶けにくいということになる。

しかし完全に混ざらないというわけではなく、炭酸水のように二酸化炭素が水に少量溶けてイオン化した炭酸になるということはある。

水素分子の場合はイオン化して溶けるわけではなく、水分子の間に気体状態の水素分子が入り込んでいるという状態になる。

均一になっているのなら理化学辞典に載っている定義的にも溶けていると言える。

常温、常圧化では1.6ppmが水素が水に溶け込む限界と言われている。

ちなみにppmとはmg/Lのことであり、1.6ppmとは1リットル=1キログラムの水があれば1.6mgの水素が溶け込んでいるということである。

微量だが水素分子は溶けると言える。

水素水を取り扱っているページには1.6ppm以上の記載があるけど…

現在市販されている水素豊富水の商品には1.6ppm以上の水素が入っていると謳っているものがあるが、注意して見ると「充填時」という記載があるはずだ。

圧力が大きな条件下では水に溶ける水素の量はさらに増える。

これはヘンリーの法則として知られていることだ。

ヘンリーの法則
→「一定の温度において、一定量の溶媒に溶けることができる気体の物質量は、その気体の圧力に比例する」

1.6ppm以上の記載がされている商品はこの充填時、つまり高圧条件下で計測された数値であり、実際に私達が飲むときの溶けている水素の量は異なる。

ここは気を付けておかねばならない。

逆にいえば「充填時」という記載がない商品については含有量に疑問を持たなければならない。

私たちが高圧条件下でその商品を飲むのならまだしも、日常で飲むなら1.6ppm以上にはなりえないからである。

また、水素水サーバーには20000ppmなどという桁外れの数値を記載しているものもあるが、これにも給水口で図った数値だとか、水に何%の水素ガスを混入していることを指しているなどという注意書きがあるはずだ。

つまり、サーバーから出た瞬間、立ち上る泡と共に水素は一気に失われているのだ。

数十分時間をおけば1.6ppmか、それ以下になってしまうだろう。(もちろん、それについての注意書きもされているはず。)

つまり、記載通りの20000ppmの水素が入った水を飲みたければ給水口に口を付けて直飲みするのが一番なのである。

もちろん、口の中で咀嚼せず、一気の飲むことが重要だ。

飲んだ瞬間、口の隙間や鼻の穴からどんどん水素は逃げていっている。

なるべく体の中心部に水素を持っていきたいなら水素分子が水分子と一緒になっているうちに水を素早く飲み下すことが重要だ。

パウチやスティック型、アルミ缶に入っている水素豊富水の商品ページをいくつか見てみたが、1.6ppmより上回っているものはなかった。

問題は飲んだ水素がどこまで体に行き届くのかで…

水素分子が水の中に溶けてる事や溶けている量について調べてきたが、やはり重要なのは飲み込んだ水素が体のどこまで行き届くのか、ということだ。

全身の、それこそ頭の天辺から足の先っぽまで届くのか、胴体部分までなのか、口や食道、胃などの消化器官の深いところまでなのか、表面細胞くらいまでなのか、はたまた口の中までなのか。

1.6ppmという量から考えるとは頭の天辺から足の先っぽまで届くということは考えづらい。

それまでに消化液や消化器官の粘膜、血液などを経由するわけだからそれまでに水素分子は何かした反応しているはずだ。もし活性酸素と結びついて水なるのならば。

1.6ppmというごく少量で体の隅々まで行くというならば水素分子はニュートリノのように体の中でなんの反応もせず、ただ高速で細胞間、分子間をすり抜けていく物質ということになってしまうからだ。

個人的には水素分子が体内に取り込まれたとしても何らかの作用するのは口から胃の粘膜までだと思う。

しかし、論文には水素豊富水の消化器官以外の作用に関する研究論文がいくつか提出されていた。

次回は体に取り込まれた水素分子はどこまでいくのか、調べて考察してみたいと思う。

次の記事→ 水素水についての考察 その8 「水素は体のどこまで行き届くのか」
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蛇口に取り付けるタイプの水素水サーバーもあるようだ。
これなら蛇口をひねれば水素水が出てくるので手間がかからないかもしれない。

水素水についての考察 その6「現在業者はどのように謳っているか」

水素水を販売している業者は現在水素水についてどのように謳っているのか

ここまでは論文など科学的なプロセスから水素豊富水の効果・効能についてを検証してきたが、現在水素豊富水、またはそれに準じた名前で販売している業者は水素豊富水または水素自体について実際どのように謳っているのか、様々な業者のwebサイトを見て検証してみたいと思う。

以下は複数社の水素豊富水の商品ページに書かれていたことをまとめて箇条書きにしたものだ。

水素豊富水(水素)について

・身体のあらゆる場所に浸透し速やかに到着する
・20種類以上の疾患や症状に対する効果効能が医学的な臨床試験により証明され、注目されている
・水素豊富水で洗顔すると、とっても気持ちいい
・悪玉活性酸素と水素が結びつくことで、無害な水に変化
・健康・美容に大注目
・水素は非常に高い還元力を持ち、健康や美容の不調を引き起こす、体にとって不要なものにアプローチする
・水や脂にもなじみやすいという特殊な性質を持っているので細胞の中へ容易に浸透しやすい
・水素には体の”サビ”と結びつき、水に帰る働きがあると言われている
・電気分解で水素だけを分離させ水に溶け込ませた水が水素水

商品自体

・イキイキとした毎日を過ごしていただく
・美容と健康のために
・ずーっとキレイでいたいあなたへ
・体の内側からキレイに
・疲労が抜けない、年齢による肌トラブルが気になる、脂肪が気になり始めたどんな年齢や生活習慣の悩みを持たれている方に最適

公式サイトに商品への口コミとして掲載しているもの

*以下は個人の使用感を謳っている物であり、効果・効能を保証している物ではない

・コンディション作りの重要なパートナー
・調理すると素材の味がひきたつ
・すっぴんに自身が持てるお肌に
・コーヒーや紅茶などを作るときに使うと深みのある味になる
・子供達にも元気と言われるようになった
・商品を使うようになってから肌のトラブルに悩んでいない
・最近お肌綺麗になったと聞かれた
・トイレの回数が増えて悩みの吹き出物も良くなりそう
・ちょっと飲んでみたらモヤモヤ気分がすっきり
・美容にぴったりの水素水

水素風呂

・いつまでも冷えない
・すっぴん美人
・お肌ツルツル
・夜ぐっすり、朝すっきり
・長い時間水素に触れているとすっきり

どの商品もイメージ的なものや抽象的なものが多く、世間が思う水素豊富水への効果・効能を謳っている物はなかった。

もしあったらすでに旧薬事法で行政指導されているか業務停止命令を下されているかしているからだろうが…

公式サイトで紹介されている実際に使った口コミではより具体的な物言いがされていた

それでも具体性には欠いていたが、薬事法は口コミにも適用されるのであまり過激な物言いは出来ないため、仕方ない、というか当然なのだろう。

こうして文字に起こしてみるともやもやとした印象だが、実施webサイトやパンフレットをもらって綺麗なイメージの写真と共に紹介されると健康・美容に効果がある!などと勘違いしてしまう方もいるのだろう。

私が調べたページではどの商品も具体的な物言いはしておらず、水素を逃がさないような設計をしているとか、水素の充填率、濃度が高い、濃度が持続する時間が長い、などという箇所の方が盛んにアピールされているように思えた。

これは水素豊富水を出して話題になった伊藤園から出ている「還元性水素水」についても言えることである。

すると、巷で話題になっているような水素豊富水に対しての「アンチエイジング」「ダイエット」「活性酸素除去」のイメージというのはどこからきているのだろうか。

やはりテレビやネットニュースからきている物が多いのだろうか。

まず、水素豊富水というものをどこで知ったのか調べてみると、芸能人の名前であったり、yahooのニュース、世界一受けたい授業という番組名とその回に出ていた教授の名前、テレビ通販、美容アドバイザーなど様々であった。

中でもyahooニュースでは「過熱する「水素水」ビジネス うっかりニセ科学にだまされないために」と銘打った記事が書かれており、これでは水素豊富水全てが”ニセ科学”だと判断されてしまわれかねない。

もちろん、こうなってしまっている現状には「癌に効く」、「アトピーが治る」などと謳っていた業者の所為もあるのだが、こういった物を見て、水素豊富水などインチキだと決めつけてしまっている人も大勢いると思われる。

しかし、「アンチエイジングに効く」「ダイエットに良い」と謳っている商品はないのだ。

そんな謳い文句がまかり通るほど、政府は怠惰ではない。

癌に効果があると謳っていた業者はしっかりと一部業務停止に追い込まれている。

繰り返しになるが、世間が思う水素豊富水への効果・効能を謳っている物はない。

だが、気を付けてほしいのは口コミだ。

商品の公式ページには使用者の口コミを載せているものも多いのだが、そこでは旧薬事法的にきわどいものが多い。

上で紹介したものの中にも肌の調子が改善されたかのような口コミがあるが、その他にも乾燥肌や鼻炎対策に期待している、(学生時代の友達と合って)昔と変わらないって言ってもらえる、(毎日ジョギングをしていて)なんでそんなに元気なんだと言われる、1年間飲み続けてハリと潤いが全然違うなどというものもあった。

口コミを提供している側としては本当のことを言っているつもりなのだろうが、それを見て、乾燥肌に効果があるんだ!とか、やっぱりアンチエイジングに効果があるんだ!と勘違いする人が出てくることが容易に想像できる。

しかし、冷静に見ればその口コミは必ずしも水素豊富水のことについて語っているのではなく、たまたまその商品を使っている時期に誰か親しい人から言われたことだったり、水素豊富水を使っていなくても言われる可能性があることだったり、ただ、違うだけで改善されたとは言っていないものだったりするのだ。

商品を紹介しているページの口コミの隅っこには「*ただし、個人の使用感であり、効果・効能を保証するものではない」という記載も良く見られる。

薬事法を意識してのことだが、やはり勘違いが多く起こるのもこの個所だと思われる。

当たり前のことだが、何か商品を買うときは商品知識や冷静に物事を判断する力があると有利だ。

水素豊富水についても同様で、販売業者はネットで騒がれているような水素豊富水の効果・効能を謳っているところはない。が、商品ページの口コミでそれを”仄めかしている”ことがある。

その口コミを拡大、飛躍して解釈し、水素豊富水をあたかも「不老の水」「万能水」「奇跡の水」などとしないことが大切なのだ。

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アルミ缶に入った水素豊富水というものもある。たしかにアルミが水素を抜けにくくするというのならパウチじゃなく、缶でも良いはずだ。

水素水についての考察 その5「現在国ではどのように取り扱われているか」

水素水は現在国でどのように取り扱いされているのか

私がここで気になったのは水素豊富水が国ではどのように取り扱われているのかだ。

現在、藤原紀香さんがブログで大きく取り上げたお蔭もあってか、日本で水素豊富水についての話題が大きくなりつつある。

水素豊富水自体について、ネット上ではそれよりも前から話題になっており、検索すればそれに関連したページがいくつも出てきていたが、そのころに比べかなり知名度を上げ、SNSでも話題に上がることが多くなった。

そろそろ国の方で何らがの動きがあるかもしれない。

そこで現在国やそれに準ずる機関が「水素水」についてどのように取り扱っているのか、調べてみた。

厚生労働省では既存添加物として安全性が認められている

こういったことはまずは厚生労働省からだ。

厚生労働省のwebページにおいて水素水は食品添加物の項目で出てくる。

つまり、食品として使われることについては国から安全性が認められているのだ。

水素は既存添加物番号192として登録され、5回に渡る「安全性評価に関する調査研究」を通過している。

現在は現在は、既存添加物168番である。

このことは厚生労働所のwebページ「既存添加物名簿収載品目リスト」にて確認できるだろう。

確かに168番目に「水素」と載っている。

ちなみに「O2」酸素も「O3」オゾンも載っている。

国民生活センター

国民生活センターでは「水素水」と謳われるものについての苦情が既に多く入っているようで2つの商品の検査をしたページもあった。
活性酸素の一種を抑制する水をつくるとうたった装置-飲用による効果を表したものではありません-

以下でいう「ヒドロキシラジカル」とは「•OH」(・は不対電子)と表され、活性酸素の一種だ。

国民生活センターが報告した、この還元水素水生成器に関する「ヒドロキシラジカルを消去する能力等を調べ」については水素研究に係る研究室でも紹介され、ネット上で話題になったようだ。

結果としては事業者の言う方法でヒドロキシラジカル消去率を検証した結果、一つは広告通りの数値が出て、もう一方は広告の数値には達していなかったという結果が出たようだった。

また、ヒドロキシラジカル消去率は、ヒドロキシラジカルの発生量を多くすると低くなる傾向も見られ、そうなると広告の数値には及ばなったということになる。

つまり、広告に数値を載せる際に実験したヒドロキシラジカルの発生量によって消去率を操作できるということだ。

一番消去率の高い割合を狙って実験し、数値を出すことだってできるのだ。

このことから国民生活センターは広告の数値を真に受けるようなことはしないようにという注意喚起をしている。

これだけ見ると景品表示法・薬事法等に反しているんじゃないかと思うが、検査した商品自体は「水の中のヒドロキシラジカルを抑制する」と謳っており、「人体に対する効果・効能を表すものではない」という旨も記載されていたため、即アウトという訳ではなかったようだ。

その上で国民生活センターは以下のように結論付けている。

“テスト対象銘柄の広告に記載されている「ヒドロキシラジカル抑制率」は、飲用による効果を表したものではありません。人体への効果と関連付けて考えないようにしましょう”

現在水素法豊富水の商品ページや広告ページには「美容」や「健康」という字が踊っているが、決して水素豊富水に含まれる活性水素なるものが活性酸素を中和して身体を健康にしてくれるという効果効能を謳っているわけではないというは念頭に置かねばならないだろう。

そういった効果・効能があるがどうかはまだ様々な実験、研究のプロセスを辿る必要があるのだ。

さらに国民生活センターの報告では以下のような記述も繰り返し出てくる

“現在のところ、食品や飲料のヒドロキシラジカルを消去する能力の公的な評価方法や表示方法に関する基準はありません”

水素豊富水の効果・効能がはっきりしない原因にはこういった、「確かめる基準がない」ことも一つあるようだ。

日本国の政府関連ページでは以上のようだ。

もし他にも関連するページがあれば逐次このページで紹介する。

余談だが、国民生活センターのpdfには以下のような記載がある。

“体内で発生した活性酸素は、生体防御や生体反応に機能する一方で、動脈硬化や心筋梗塞、ガンのほかにも老化や多くの生活習慣病に関わっているともいわれています”

活性酸素が人体でどのような影響をもたらすかについて、国民生活センターからこのような一定の見解が出ていることは注目だ。

この記述はDR. MARK PERCIVALという方の”Antioxidants”(抗酸化剤)という題の論文に基づいているようだ。興味ある方は読んでみると良いだろう。

[論文]Antioxidants BY DR. MARK PERCIVAL

国民生活センターは、この論文の3ページ目、中ほどの”TABLE III: CONDITIONS ASSOCIATED WITH OXIDATIVE DAMAGE”という項目で語られている内容から例の記述を引用したのだろう。

確かに酸化障害に関係した状態の表においてアテローム性動脈硬化症、癌、肺機能障害、白内障、関節炎、炎症性疾患、糖尿病、腎臓疾患血液透析、多発性硬化症、膵炎、炎症性腸疾患及び大腸炎、パーキンソン病、薬物反応、皮膚障害、老化等と書かれている。

活性酸素に対しての数々の言われはこの論文のこの項目からきているのだろうか。

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水素豊富水が美味しいかどうかなら個人差なため、美味しいかどうかを確かめようという心境なら損した気分にはならないかもしれない。
国に立派に既存添加物として認められているのだから
【水素たっぷりのおいしい水】