水素水についての考察その9 「肌からも入ってくるのか」

水素は肌から入るか

水素水は肌からも入ってくることができるのか?

水素水を飲んだ時に消化器官から水素分子が染み込んでいきそうであることは前回検証してみて分かった。

しかし水素が関わる商品としては水素風呂というものもある。

藤原紀香さんがオススメしていたことで、こちらも有名になった。

風呂に水素を溶かすということはから水素が取り込まれることが期待されるはずだ。

水素分子はその大きさから肌に取り込まれそうだが、慎重に検討してみようと思う。

肌(皮膚)ってそもそもどんな構造なのか?

水素が肌に染み込むのかどうかを確かめるためにはまず、皮膚がどのような構造になっているのかを確かめる必要がある。

肌は大まかに上から目で見て確認できる表皮、コラーゲン繊維と毛細血管等からなる真皮、脂肪が蓄えられている皮下組織となっている。

肌に浸み込むというのは水素分子が真皮まで届けば合格点だと思う。

なぜなら毛細血管が走っており、血管の壁を浸透することが出来れば毛細血管を通りさらに奥まで行き届くからだ。

まずは表皮から検証してみよう

水素分子と表皮

表皮もいくつかの層で出来ている。

角質層、淡明層(手の平と足の裏のみ)、顆粒層、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層である。

角質層

まさに表皮の一番外側、皮膚の表面には角質層と呼ばれる皮膚の層がある。

厚さは0.02ミリでサランラップ程しかない。

この角質層が様々なウィルスや細菌から体を守っている。

さらに体の中の水分が過剰に蒸発してしまわないようにしているという働きもある。

主に死んだケラチノサイト(角化細胞)と呼ばれる細胞で出来ており、水に溶けにくい親油性の物質で出来ている。

この角質層が物質を通すには3つの経路がある。

1:附属器官経路(毛穴や汗腺などの器官から)
2:細胞間隙経路(ケラチノサイト同士の間(「角質細胞間隙」と呼ばれる)から)
3:細胞内経路(ケラチノサイトから)

この3つ経路のいずれでも通過できる分子にはある条件がある。

1つは親油性であること

もう一つは分子量がある程度の量以下であること。

ある程度の量の分子というのは3つの経路で違っており、附属器官経路では分子量1000以下、細胞間隙経路、細胞内経路の場合は分子量500以下といわれている。

皮膚に塗布する薬など肌から物質が侵入する経路としては上の3つのいずれかになるというわけだ。

1の附属器官経路については角質層を無視して真皮まで届くので角質層で弾かれるような親油性の物質を肌の内部に届けたいときはこの経路が主となる。

水素分子も毛穴などから入れば真皮の部分へ一気にいけるということである。

しかし、毛穴や汗腺などの附属器官は見て分かるように肌で占める割合は少ない。

その割合は肌全体の0.1%程で、もし何らかの物質を塗布したとしても浸透する量の1%程しか寄与しないとされる。

もし、1.6ppmの割合で水素が入った水を塗布したとしても毛穴や汗腺から入る水素分子は0.016ppmしかないということだ。

これはもはや誤差の範囲と言える。

次に2の細胞間隙経路についてだが、ケラチノサイトの間、角質細胞間隙はセラミドやコレステロールなどの角質細胞間脂質と呼ばれるもので満たされている。

その構造はレンガ壁に見られるようなレンガとモルタルのようになっている。

この角質細胞間脂質というのは親油性の部分と親水性の部分が層のように重なり、縞のようになっている「ラメラ構造」と呼ばれる構造をしている。

水溶性の物質がこの角質細胞間隙を通るときは親水性の部分を近くを、親油性の物質が通るときは親油性の部分の近くを通って内部へと侵入していく。

水素分子のように親油性の性質を示すものは親油性の部分を主に通っていくということになるだろう。

親水性の部分は水に溶けていたときのように分子の間を潜り抜けていくと考えられる。

しかし、レンガの間を埋めるモルタルに沿うように移動するのでケラチノサイトを直接通るよりも皮膚内部に到達するまでの道のりが長く、時間がかかってしまう。

3の細胞内経路についてはケラチノサイト内部を通るというものである。

しかし、細胞内の構造には極性があり、このため、非極性分子の水素は中を通っていきにくいと考えられる。

いずれの経路についても水素分子の分子量の小ささ(2g/mol)であれば問題なく通る思われる。

顆粒層

角質層より下の層は角質層よりも親油性が低くなるため、角質層を通過で来た親油性の物質はここで浸透率が低くなる。

水素は親油性が高いため、角質層を通った水素分子はここである程度の数が顆粒層の前で止められると考えられる。

顆粒層は角質層のような死んだケラチノサイトになる前のアポトーシス(細胞死)中のケラチノサイトがある。

このため、細胞は核やミトコンドリアのような細胞小器官が退縮をし始めている状態だ。

と言っても顆粒層の細胞は角質層に比べて水溶性が高まる、即ち親油性が低くなるため、ここでも細胞内を通るよりは細胞間隙を通るルートの方が水素分子は通り抜け易いと推測できるだろう。

顆粒層ではケラトヒアリンという光を屈折させ、反射させる性質があるガラス質状の顆粒が存在し、紫外線などから肌を守っている。

さらに、顆粒層の上から二層目にはタイトジャンクション(密着結合)という細胞と細胞の隙間をなくし、物質の通過を制限している構造がある。

二つの細胞の細胞膜であるリン脂質二重層を膜内タンパク質を接着剤として繋とめているという構造だ。

これは体内の電解質やたんぱく質の漏出を防いでおり、かつ角質細胞間隙を満たしている物質がタイトジャンクション内側に逆流するのを防いでいると考えられている。

このタイトジャンクションでは水素分子はリン脂質二重層の親水性の部分に入り込んで親油性の部分を通り、また親水性の部分から飛び出るか、細胞同士をつないでいるたんぱく質の部分をすり抜けるしかない。

これに関しては水分子が抜けることが出来るので、それよりも小さい水分子なら可能であると思われる。

この他、細胞をつなぎ合わせる構造として、アドヘレンス・ジャンクション(接着結合)、デスモゾーム結合、ギャップ結合というものがある。

リン脂質二重層を通過せずに細胞間を通るとすると、このような構造を通過しなければならない。

アドヘレンス・ジャンクション、デスモゾーム結合に関してはカドヘリンという細胞同士を接着させる膜タンパク質が関与しており、どちらも水素分子程度ならある程度通過できると考えられる。

また、ギャップ結合をしている箇所では管状の膜貫通タンパク質が隣の細胞のものと結びついた構造をしており、隣同士の2つの細胞の細胞質は連続する。

水素分子がここを通過するとしたらこの管状の膜貫通タンパク質の間を通り抜けるか、膜貫通タンパク質を通過するしかないだろう。

管状の膜貫通タンパク質の間を通った方が透過率は良さそうだが、水素分子の大きさを考慮するといずれでも通過できると考えられる。

この顆粒層からリン脂質二重層の中や細胞膜を通過したりして水素分子は拡散されると思われる。

ちなみに顆粒層からミトコンドリアが存在し始める、つまり、水素分子が反応するとされる活性酸素が存在し始めるのでこの辺りから水素水に含まれている水素分子が減少し始める。

老朽化したミトコンドリアは若いミトコンドリアに比べて5倍の活性酸素を排出するという説もあるので、これが本当だとすると顆粒層にあるミトコンドリアからはそれよりも深い位置にある細胞のミトコンドリアよりも多く活性酸素を排出すると考えられる。

ただし、角質層に向けて死滅するミトコンドリアも多くなっていくため、全体としてはあまり変わらないかもしれない。

この辺りは論文や研究結果が無いので分からないが、角質層を抜けてきた水素分子はここで多く消費されると考えられる。

有棘層(ゆうきょくそう)

有棘層は細胞間橋と呼ばれる手のようなもので細胞同士が繋がっている層であり、8~10層で出来ている表皮の中ではもっとも厚い層だ。

角質層や顆粒層と違い、デスモソーム接着が細胞間で豊富に分布しているので、水素分子は角質層や顆粒層よりは通過しにくいと考えられる。

また、角質層や顆粒層のケラチノサイトは扁平だったが、有棘層からは細胞は大きく広がってくる。

このため、細胞質基質の中のミトコンドリアも広く分布するため、細胞に入った水素分子がその中で反応し、水になることも多いと思われる。

基底層

表皮の中で最も下層にあるのが基底層である。

基底層は基底細胞が1層のみで出来ておりケラチノサイト、メラノサイト、ランゲルハンス細胞が隙間なく並んでいる。

皮膚細胞のターンオーバーはこの基底細胞が有糸分裂することから始まる。

細胞同士はケラチン繊維で接着され、密着している形となっている。

このため、この基底層を水素分子が通り過ぎる時にはほとんどがリン脂質二重層を抜けて基底細胞の中を通ると考えられる。

基底膜

基底膜は基底層の細胞を支え、表皮と真皮をつなぐ接着剤の役割もしているいわば表皮から真皮へと向かう最終関門だ。

この基底膜はさらに透明帯(透明帯)、基底版(緻密版)、網状版(繊維細網版)と呼ばれる3つの層から構成されている。

この層は主にコラーゲンやラミニンと呼ばれる巨大なタンパク質からできてる。

表皮と真皮をつなぐ基底膜は分子量が800以上の大きな分子量を持つものを通さないという性質があり、これの性質が真皮を守る働きをしている。

しかし、真皮と表皮の栄養のやりとりをしなければならないため、分子量が800以下であれば浸透していく。

ここでも水素分子はその分子量の小ささから浸透していくと考えられる。

血管

これで表皮のすべての構造はクリアした。

ここまで生き残った水素分子が真皮にある毛細血管から取り込まれれば血管から他の全身に回るという可能性が見えてくる。

血管の壁は表皮や真皮とは違い、通れる分子量がかなり制限される。

一般的に100以下の分子量のものしか血管の壁は通ることができないようだ。

水素分子の場合はもちろんその分子量の小ささから通過することが出来る。

よって水素分子は血管を通って体の各所に行き渡ることが分かった。

実際水素分子は真皮の毛細血管まで到達するのか?

ここまで推測で話を進めてきたが、実際には水素分子は真皮まで到達するのだろうか?

仮に水素分子が活性酸素としか反応しないとすると、水素分子は顆粒層、有棘層、基底層の細胞にある活性酸素と反応せずにそこまで到達しなくてはならない。(角質層の細胞はミトコンドリアなどの附属器官が無くなっているため、新たな活性酸素は発生しないと思われる)

水素分子が顆粒層、有棘層、基底層のすべての細胞の中を通ったとすると、合計8~14層の細胞を抜けてこなくてはならないということになる。

wikipediaには活性酸素は一日に細胞あたり約10億個発生すると書かれている。

1秒間に直すと約12000個ということになる。

ある程度は酵素で還元されるとはいえ、細胞内での活性酸素の密度はかなりのものになると推測される。

それを8~14層ということなので層の数だけ倍になるということだ。

しかも、これは細胞の厚さ、いわばタテの部分を計っただけで、実際には肌の表面にある皮膚細胞分をさらにかけなければならない

皮膚細胞の個数はヒトによってばらつきがあるが、細胞の大きさが0.0001㎟とすると日本人の男性平均身長、体重と照らし合わせると体表面はおよそ1.7㎡であるから、体表面の細胞の個数はおよそ170億個あるということになる。

つまり、体表面から真皮までの細胞で出来る活性酸素の個数は1秒当たり

170億×12000×11 ~ 2200兆個

ということだ。

一方、水素分子が水に溶ける量の最大が1.6ppmということを考えると、お風呂に入る量が200リットルとすると水素分子の数は以前1リットル当たり約5000京個入っているという計算だったので200リットルで約100垓個入っているという計算になる。

こうしてみると意外にいけるのかもしれない。

この数だけ見ると水素分子の方が優勢のように思えるが、もちろん全てが体に入っていくわけではなく、大半は風呂の水面から出ていってしまうため、その数はより少なくなるだろう。

それでも桁違いな量だ。

風呂に水素発生器を設置して常に水素を供給するようにすれば案外皮膚からの吸収も悪くないのかもしれない。

そのうちいくつの水素分子が肌に入って真皮まで行くのかは実際に実験、検証してみなければわからないが…

水素分子は活性酸素としか反応しないのか?

水素分子が皮膚を通過して、毛細血管まで到達する可能性があることは分かった。

しかし、上記の考察は水素分子が活性酸素としか反応せず、かつ水素分子が豊富に体の中へ入ってきている環境での話だ。

水素分子は活性酸素と反応するのか、反応するとしたら他の物質とは反応しないのか、この辺りを次に調べてみようと思う。

次の記事→ 執筆中
←前の記事 似非科学と呼ばれる水素水のおかしい所を考えてみる


濃度1.6ppmの水素発生量のお風呂用充電式水素発生器というものがある。少し高いが…

パウダータイプの水素風呂というのもあった。入浴剤だ。

似非科学と呼ばれる水素水のおかしい所を考えてみる

似非科学と呼ばれる水素水のおかしい所を考えてみる

先に断っておくが、ここで紹介する「似非科学と呼ばれる水素水」というのは研究室で正当に研究されている水素水ではなく、世間の間で似非科学と呼ばれている水素水についてである。

パッと見ておかしいとは分かるのだが、なぜおかしいのか、なぜ私たちの身の回りの環境、常温、常圧では存在しえない分子なのかを科学的に答えられるかと言えば私はちょっと自信がない。

今回はなぜおかしいのかを調べて自分なりに説明してみようと思う。

H10Oなどの酸素原子に3つ以上の水素原子が結合しているもの

水素水と聞いて思い浮かべるもので、最初に思い浮かべるものがこういった酸素原子にありえない数の水素原子がついている水分子(?)という方も多いのではないのだろうか?

こういった分子は私たちが普段水を飲む常温、常圧環境下ではまずありえない。

水分子というのは酸素分子に水素分子が2つ共有結合している分子というのは学校で習った内容である。

これにあと一つの水素原子が配位結合する場合がある。

H3O+と表されるものでヒドロニウムイオンとも呼ばれる。

水分子H2Oに水素イオン(H+)が配位結合するとできるイオンである。

実際にはさらに水和された H9O4+という状態で存在しているとされている。

こう書くとH9O4+があるならH10Oもあるんじゃないか?と思ってしまうかもしれないが、これは水素イオン(H+)の周りに4つの水分子(H2O)が集まっているというイメージとなるため、H(H2O)4+という感じに水和している(水の分子が付加している)ということである。

イメージとしては以下のような感じだろう
ヒドロニウムイオン

ただし、このような形に固定されているというわけではなく、それぞれの水分子の間に分子間力が作用しながら寄り合っていると考えた方が近いだろう。

水素イオン(H+)というのは水素原子から電子が一つ取れて正の電気に帯電している状態である。

ここで、水分子(H2O)というのは酸素分子が負の電気を帯びている極性分子であったので、上図のように水素イオンに水分子の中の酸素原子が引かれているという形になるのである。

さて、ヒドロニウムイオンについての説明はここまでで良いだろう。

では、H10Oなど酸素原子に水素原子が3個以上つき、かつ「+」がついていない分子はどのように存在しているのだろうか?

「+」がついていないなら陽子と電子が等価にあるということだが、そんな状態で結合なんかできるのだろうか?

ネット上で有名なゼロバランスフォーマットウォーター(ご存知ない方はゼロバランスフォーマットウォーターで画像検索してみると良いだろう)では酸素のL殻の6つの電子に6つの水素原子が結合しているが、(あと二つの電子は?どこかに飛んで行ったのか?電子一つで結合?)もしこんな分子があったとしたら陽子の数は14個、電子数8個(なのか?)なので(H6O)6+とでも書かなくてはならない(これでもかなりおかしい)

共有結合やイオン結合、配位結合など、安定した二原子間の結合には通常電子が二つ使われる。

電子一つで結合と言える結合は私は知らない。

もしこのような水分子(?)が存在するのだとしたらビックバン直後の数秒の間とか、超新星爆発が起こった時などだろう。

たまたまプラズマ状態で陽子と電子がランダムに飛び交っているそのような形になったという場合だ。

それも存在しているのは刹那の間である。

プラズマ状態というのはオーロラ現象に代表される固体・液体・気体に続く物質の第4の状態であり、人為的に作られるものとしては蛍光灯などの高電圧がかけられて作られている場合だ。

もちろん、私達が水を飲むときにはそのような状態には無い。

ましてや通常思い浮かべるペットボトルに入っている水がプラスマ状態にあるということは断じてない。

よってこのような酸素原子に水素原子がいくつもついているH10OやH6Oなどの水素水と称するものはおかしいと言える

ただし、ゼロバランスフォーマットウォーターの説明には「軌道想像図」と書かれているのでこうした議論も「想像です」の一言で水泡に帰してしまうのかもしれない。

悲しい。

ではそのような水素水とはどういったものだと言っているのか

H6Oのような極端なものでなくてもH4OやH3Oといった水素水もあるようで、検索すると出てきます。

そういった商品のページを見てみると説明欄にこのように書かれています

「H4Oとは不純物を取り除いた水に水素を溶かした水のことです。水素結合水H4Oの学術名称は「水素含有水」です。」

水素含有水とは要は気体の水素分子が水に溶け込んだ水の事です。

これまでにも検証してきた水素水と変わらない。

そういった水をH4Oと称しているのであり、決して化学式を表している訳ではない・・・とでもいいたげだ。

また、違う水素水の販売サイトでは以下のように書かれている

「ある環境下では(酸素原子は)理論的に14個の水素を持つことができます」

このページでは「ある環境下」とか「一定条件下」、「その状態の酸素1個は、実に水素14個を保有していると推定されます。」と言ってぼかしている。

その「ある環境」というのは先ほども言ったようにプラズマ状態にある陽子と電子が刹那の間たまたまそういった形を取ってそのことを言っているか、水分子に含まれる酸素原子の周囲半径1ナノメートル内に水分子中の水素原子が14個たまたまあったことを言っているのか…このあたりは業者がどのような環境なのかはっきりといっていないので何とも言えないが…

“保有している”というのも曖昧な言葉だ。

少なくとも酸素原子が水素原子14個と「結合している」ということはありえない。

「ある環境」を明確にして欲しいものだ。

ネット上で話題になっている水素水の正体

ネット上でやり玉に挙がっている水素水は「水素水」と称する商品の中でも飛び抜けて科学的におかしいものが多い。

それこそ、いつか業務命令が下るか、刑事事件になるようなマルチ商法に使われているものだったり、宗教がかったものだったりする。

それを薬機法的、景品表示法的に”まともに”商売しているところと一緒くたにして「水素水」は詐欺だ、インチキというのは少しかわいそうな気がする。

伊藤園の水素水のように世の中で合法的に販売されている水素水というのはただ水素が水に1.6ppm以下の割合で入っていると言っているだけなのだ。

繰り返しになるが、水素は国から添加物としては認められているのだ。

水素を添加した水、というのは何ら問題はない。

強いて言えば商品を説明しているページで健康や美容に良いかのようなイメージを”醸し出している”ところが人々の反感を買っているのだろう。

水素水を研究する人々にとっての真の”敵”

水素水について真剣に研究し、水素水を本気で代替医療として世の中に広めていこうとしている研究者にとっての真の”敵”というのは水素水を馬鹿にしたり、批判する人ではなく、明らかにおかしい”科学チック”な解説と共に水素水と称したものを紹介している団体なのだ。

これに関しては産経ニュースで唐木東大教授も言及していた。

そうした団体を糾弾することが水素水に対しての正しい認識を広める土壌作りになると私は思う。

ただ、研究されている方は明らかにおかしいことを言っている団体を批判し、糾弾するような暇はないだろう。

日々の研究や発表に追われてそんなことをしている時間が惜しいと判断するのが普通だろう。

それよりも早く健康なヒトに対する健康増進効果があるかどうかを確かめる臨床試験をして結果を出すのが先決かと思われる。

こうした一連の流れは歯がゆい問題だと思う。


色々ややこしい問題が多いからウォーターサーバーの方がいいか…

水素水にまつわる議論 その1

水素水についての議論

水素水にまつわる議論

産経ニュースにて太田成男教授と唐木英明教授との水素水についての議論が白熱している。

発端は5月16日に掲載されたニュースからだった。

(1)美容、ダイエットと何かと話題の「水素水」 実はかつてブームを巻き起こした「あの水」と同じだった…

これに対して太田教授は5月24日の産経ニュースにて以下の反論文を寄せた

(2)「『水素水』はかつてブームを巻き起こした『あの水』と同じだった」…産経ニュース記事に日本医科大の太田成男教授が反論

さらに5月30日の産経ニュースには唐木東大名誉教授が太田教授の反論文にさらに反論文を寄せたのだ

(3)日本医科大の太田成男教授の主張には明らかな誤認がある 公益財団法人食の安全・安心財団理事長・唐木英明(東大名誉教授)

この教授同士の産経ニュースを通したやりとりにネット上は俄かに湧きだっている。

これらのニュースの概要は以下の通りである。
・水素ブームが起こっている
・しかし明治大情報コミュニケーション学部の石川幹人教授が運営するサイト「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」にて「疑似科学である」と結論付けた
・石川教授は、

「今話題の水素水の多くは、電解還元水のことで、かつてアルカリイオン水と呼ばれたもの」

と指摘
→これに対しての太田教授の反論

「話題の『水素水』 かつてブームを巻き起こした『あの水』と同じだった…」を、「話題の『水素水』の一部は、『あの水』と同じだった」と書かなくてはならない

さらにこう付け加えて

確かに、以前アルカリイオン水製造機として販売していたのをそのまま「水素水製造装置」として名前を変えて販売している会社が少なくとも2社あることは私も知っている。しかし、「今話題の水素水の多くは、電解還元水のことで、かつてアルカリイオン水と呼ばれたもの」と書いてはならないだろう

これについては現在の水素水を取り巻く状況の一端を端的に表しているやり取りと言える。

太田教授や白畑教授を初め、水素水を真剣に研究されている方がいる一方でH6oなどというものを持ち出したり、癌に効くなどと言って売り付けたりする人もいる。

世の中は~水といった機能水に対して「似非科学だ」という懐疑的な空気があるため、(実際詐欺などにも使われていた背景があるため)最近出てきた水素水に対しても懐疑的になっている。

そこで「H6o」や「癌に効く水」といって販売されていたという情報が出回れば水素水全てひっくるめて「やっぱりインチキだ」という烙印を押されてしまう。

ネット上でも水素水はよくやり玉にあげられるが、似非科学として「叩きやすい」ものであるという性質があるためだろう。

ある意味、正当な水素水は風評被害に遭っていると言える。

・石川教授はさらに

「ヒトへの健康効果についての具体的な研究成果と呼べるものはないといってよい」「仮にヒトに対しての抗酸化作用があったとしても、そこから健康効果に結びつけるためにはまだいくつもの段階を経る必要があり、仮説検証を繰り返し行わなければならない。具体的な疾患への効果などは『まだよく分からない』とするのが妥当」

とも指摘

・石川教授は

「今話題の水素水の多くは、電解還元水のことで、かつてアルカリイオン水と呼ばれたもの」

と指摘。
→これに対しての太田教授の反論

石川教授のサイトでは、活性水素水(電解還元水)のみを対象としており、水素水を一切対象にしていない。さらに、質問コーナーでは下記のように活性水素水と水素水が別物である事を明記している。

しかし以下のことも申し添えている。

「活性水素水は、ニセ科学である。」という結論については私も異論はない。一方、分子状水素の医学的研究は、着々と正統的科学のプロセスを踏みながら進んでいる。

→これに対して唐木教授は以下のように述べている

水素の作用は活性酸素消去と関係があるのかなど明らかにすべき課題は多いが、研究自体はまじめな科学であり、私自身、水素水による治療研究をニセ科学と考えたことはない。

この辺りの名称のややこしさ問題は水素水の最初の記事でも紹介したが、この辺りは水素水について良く知らない一般人からするとややこしい名称であり、混乱の元となる。

・東京大の唐木英明名誉教授は

「水素濃度が低い。胃の中で消えてしまう。どのような作用を発揮して疾病治療につながるかの説明がない、市販の水素水に効果があるかと言われれば、ゼロだろう」

と指摘
→これに対しての太田教授の反論

「濃度が低すぎる」というのは何をもって低すぎると言っているのか根拠がなく、「どのような作用かの説明がない」というのは、そのコメントした方が知らないだけだと推察する。もし、知っていたらこのようなコメントはでないはずだ。

さらに以下のように付け加えている

なお、多くの臨床研究では市販品の水素水や水素発生装置が使用されており、有意な結果をだしており、「市販の水素水に効果があるかと言われれば、ゼロだろう」というコメントは明らかに間違いである。

・(1)の記事に対して太田教授は

「正しい水素医学と水素産業の理解のためにあの産經新聞の記事には、明らかな誤認がある!」

と指摘
→これに対して唐木教授の反論

「批判は筋違いである。それは「水素水は科学か、ニセ科学か」という問いは成り立たず、「使い方でどちらにもなる」という国の規制をご存じないからである。」

と冒頭で述べている。具体的には以下のような論調だった。

産経ニュースが取り上げたのは、「健康食品としての水素水」である。健康食品を使うのは病人ではなく健康な成人であり、その目的は病気の治療ではなく、健康の維持・増進である。だから、健康食品の機能を表示するためには「健康な成人での臨床試験」が必要である。

とし、さらに

「健康な成人での臨床試験」はあるのだろうか? 現在のところ、予備的な研究はあるものの、健康食品としての効能を示すような確実な研究結果はない。

と述べている

これは確かに私も調べていて思った。

虚血再灌流傷害とか急性腹膜炎など、水素水について書かれた論文で出てくるのは疾患を持ったマウスやヒトでの場合で健康なヒトをさらに健康増進させたというものは見当たらなかったのだ。

この辺りはまだ本格的なヒトへの臨床試験は研究段階だからという事情はあるだろう。

(2)の記事の中で太田教授は「現在は50人-200人を対象とする臨床試験が進められている」とも述べている。

この臨床試験がどのようなものかは書かれていないのでわからないが、それほど大規模なものということであれば健康的な成人を対象とした実験かもしれないという期待はある。

・(2)の記事の中で太田教授は以下のように述べている。

現在は人を対象とした研究論文が20報程度報告されている。少人数でも統計的に有意な効果が示されているので、水素は大きな効果を発揮することが明らかにされている。

→これに対して唐木教授の反論

「太田氏は「健康食品としての水素水」の議論に「病人の治療に有効」という主張を持ち込むという誤りを犯した。」

(2)の記事では最後に太田教授は

「知らないのに知ったかぶりして、間違った情報を発信するのは科学的でない。」

と切り捨てている。これに対して唐木教授は

「知らないのに知ったかぶりして、間違った情報を発信するのは科学的でない」。これらは私が太田氏から頂いた批判だが、そのまま太田氏にお返しする。

と言い返している。

専門に研究されている教授クラスの方々が「知ったかぶりだ」なんて言い合いをしているのであれば、私を含めた一般人なんて水素水について「インチキだ」とか、「いや本物だ」とか言えたもんじゃない。

ちなみに石川教授は記事の中で

「研究途上のものは、場合によっては効果がないだけでなく、有害という結果が出る恐れもある。一般市民に向けて利用を促してはいけないと科学的に判断すべきだ」

と述べているが、当ブログ記事「水素水についての考察 その5「現在国ではどのように取り扱われているか」」で紹介した通り、水素は添加物としては国から承認を得ている。

このため、摂取しても有害でないということは少なくとも国から認められていると言える。

水素水について議論がどうしても似非科学だ、詐欺だ、インチキだとなってしまう背景には水素水自体は研究の段階で、ヒトへの臨床試験もこれからというところにもかかわらず、すでに世の中に水素水が「美容、健康に」と謳い大体的に売りに出されているという実情がある。

まして、研究者間でもこのように議論が尽きていない状況であれば市場は水素水に対してどのような認識を持ったらよいのか分からず、混乱してしまうだろう。

個人的には水素水に対してはやはり「まだ分からないもの」と思って飲むのが一番だと感じる。

スーパーの一角にも伊藤園の水素水コーナーが出来るほど、水素水が世に出始めている。

伊藤園の売り上げを見ればほかの飲料会社も水素水会社に乗り出してくるだろう。

そのころには水素水についての研究がさらに進んでいることを期待したい。


↓モニターに参加することで無料飲める水素水というのがある。水素水にお金を出すことに抵抗がある方はやってみても良いかもしれない。

美顔器についての考察その2 振動数が高低で働きが変わってくる?

美顔器と振動数

美顔器の働きは振動数によって変わってくる!

美顔器についての考察その1 「美顔器とは?」で提起した問題、「美顔器周波数によりその働きが変わってくる?」について自分なりの解釈が出来たのでここで紹介する。

物理的な話がほとんどなのであまり興味が無いという方は美顔器は周波数によりその働きが変わっていく、という結論だけ抑えて次の記事を見ていただければよいだろう。

それでは私なりの解釈を紹介していく。

以前の記事で上げた波に関して振幅と振動数が関係しないという話はひもの運動などの単純な波に限る話のようだ。

水などの流体ではそういった高校で習う力学の話とは全く違い、「流体力学」という範囲で考えなければならない。

流体力学が対象とするモデルとしては海の波などがある。

例えば海の表面に浮かぶ水分子の動き(または海面のごく狭い部分)を考える時前後左右、上下からの影響を考えなければならない。

その影響を考えるときは速度ポテンシャルのラプラス方程式からはじまり、海底と海面の境界条件、ベルヌーイの式、微分方程式などを経て、実際の波の形というのは導出される。

その過程は理系の大学生1,2年生で学習する内容で美顔器について簡単に知りたいという方にとってはただ難しい内容となってしまうため、ここでは紹介しない。

もし、詳しく知りたい方はこちらの「環境の大学」というサイトの「海岸工学」の項目を一通り目を通していただければ理解していただけるかと思う。

さて、ここまで読んで今は肌の事を話しているのになぜ海や水の事を考える流体力学の話が出てくるのかと思った方もいらっしゃるかもしれない。

それはなぜかというと海や水の溜まったお風呂と同じく、肌も立派な流体と言えるからだ。

海や風呂と違う点は濃度や粘度が違うというだけだ。

それであれば流体力学の範囲で十分議論できる。

では、肌に高周波(もしくは超音波)を出力する美顔器を当てているときには肌にどのような波が出来るのか議論していこう。

流体力学において波のでき方や各点の動きを議論していく上で表面の波の波長とその流体の深さというのは重要になってくる。

海の場合であれば波の波長と海面から海底までの深さ、お風呂であればお風呂の水面に立つ波の波長とお風呂の水面から底までの深さだ。

肌の場合は密度や硬さが異なる骨までの距離を深さとしてみよう。

今回は美顔器について考えているので顔面の皮膚の厚さを考える。

ここでは角質+真皮+皮下組織の合計の厚さを5mmとしておこう。

まずは周波数の低い波を当てている時を考える。

周波数の低い波、つまり肌にできる1秒間あたりの波の数が少ないとき、波の速さが一定とすると波長は周波数の高い波に比べて必然的に長くなる。

これは前回でも考えた以下の式による

波の速度 = 周波数×波長 (1)

(上の関係式から分かるように波の速度が一定という条件があるのとき、周波数が低くなれば波長が長くなる)

肌の厚さ/波長 <= 1/2のとき波は浅海波、または長波と呼ばれる波の振る舞いをする。

この浅海波と呼ばれる波では波は長軸軸kH/2πh、短軸H(1+z/h)の楕円形の運動をする。
(kを波数、Hを波の振幅、hを肌の厚さ、zを肌の表面からの深さとする)

zの取りうる範囲は

0> z > -h

である。

この短軸を見ると波の振る舞いは深さzに比例していることが分かる。

肌の表面から骨までの波の伝わり方としては表面が一番強く、深くなるにつれて段々と弱くなるということだ。

つまり、肌の深い部分まで波は伝わるということになる。

では超音波などの高周波になった時はどうなるだろうか?

上の(1)の式より周波数が高くなると波長は短くなる

肌の厚さ/波長 >= 1/2のとき波は深海波と呼ばれる波の振る舞いをする。

この深海波と呼ばれる波では半径He^(kz)の円形の運動をする。
(Hを波の振幅、eはネイピア数(自然対数の低)、kは波数、zを肌の表面からの深さとする)

zの取りうる範囲は浅海波の時と同じである。

半径を見ると指数にzが入っている。

このため、zが-1,-2,-3…とマイナスの方向に値を増やしていくと指数関数的に半径は小さくなっていく、つまり肌の奥に届く波というのは指数関数的に減衰していくことが分かるのだ。

このため、高周波のときは肌の奥まで美顔器から与えられる振動というのは届きにくいといえる。

以上から美顔器が比較的低周波のときは肌の奥まで振動が伝えられるのに対し、高周波の時は振動は肌の表面のみにとどまり、奥までは届かないということが物理的に分かった。

次記事→ 執筆中
←前記事 美顔器においてのキャビテーションについての考察


美顔器においてのキャビテーションについての考察

キャビテーションについての動画

美顔器のキャビテーション

美顔器の効果を調べていくと出てくるのが”キャビテーション”という言葉だ。

美顔器、または美容においてのキャビテーションというのは脂肪やセルライトを破壊する効果の事を指していたり、一時的に空洞を作って美容成分を肌に浸透させる効果などとして紹介される。

このキャビテーションとはそもそもどういった意味なのだろうか?また、どういったものなのか?まずはそこから調べてみよう。

美顔器とキャビテーション

キャビテーションとは?

もともとの意味としてはキャビテーションとは「液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象」というものだ。

水の中で起こる超音波振動を例にしよう。

イメージとしては↓のようなものだ。

上の動画の機器の下側接地面では水に対して垂直に上下運動しており、上方向に一瞬で引き抜かれると水は瞬間的に減圧され、水に溶けている気体の飽和蒸気圧を下回ることで気化したり、圧力が減ったことで沸点が下がり、水が沸騰して水蒸気になったりすることで小さな気泡が水中に生まれる。

そしてその次の瞬間、下方向に一瞬で押し出されると気泡は圧縮されて今度は飽和蒸気圧を下回り、または沸点が上がることで凝縮されて液体となり、気泡が小さくなり、数ミクロンにまでなってしまう。

この一連の流れをキャビテーションと呼ばれている。

そして脂肪を破壊すると言われているのは気泡が再び小さくする時に発生する衝撃波のような応力によるものと思われる。

この衝撃はというのは凄まじいもので、瞬間的に発生する圧力は数百気圧、数千気圧ともいわれている。

その破壊力は船のスクリューに穴が開いてしまう程である。

針でチクチクとやられるようなものだと考えていただければ近い。

このキャビテーションという現象は元々高速船舶を研究していた過程で発見されたもので、予想されたプロペラの性能が発揮されなかったことからその存在を知られたらしい。

そんなキャビテーションが肌の中で起こって平気なものなのか?

そこで疑問に思うのはそれほど大きな力が働くのであれば、それを肌で行うのは危険なのではないかということだ。

肌の中、脂肪が蓄えられている皮下組織で行われるならまだしも、真皮の中や角質で行われたのなら肌を傷つけてしまうことにならないのであろうか?

選択的に皮下組織の脂肪を狙って振動させるのあれば、まだわかるが、そんなことできるのであろうか?

定常波が出来る部分を調整すればできそうな気もするが、それには緻密な計算が必要なはずだ。

なぜなら皮下組織の位置、真皮・角質の厚さというのは人により異なっているからだ。

定常波とは波形が進行せずその場に止まって振動しているようにみえる波の事である。

定常波でなく、様々な場所にできる乱雑な(といっても規則性のある)波の場合には角質、真皮、皮下組織全てを振動させ、キャビテーションを起こさせることになり、ただ肌を傷つけるだけになってしまう。

さらに家庭で使うのであれば使用者の力加減一つで定常波の位置が変わってしまう(=真皮や皮脂にキャビテーションを起こしてしまい、細胞を傷つけることになる)ため、これが家庭用医療器具として、または雑貨として販売することを国から認可が下りるとは思えない。

しかし、現象美顔器は一般家庭で使われる家電として市民権を得ているようだ。

良く見てみると美顔器というのは週に何回と回数が定められていて多く顔に当てれば当てるほど、良いというものでもないようだ。

逆に美顔器を使いすぎるとキャビテーションによって脂肪が溶けて、顔のたるみの原因になるという記述も見られた。

何百、何千気圧という応力を考えれば、脂肪が溶けるというのは少々違和感があるが、それに近い状態になることは十分考えられることだ。

私が危惧している、皮膚へのダメージとはまさに上記の通りのものである。

つまり、使用方法についてよく注意して使わなければならないということだろう。

もともと医院の中で使われていたものだから用法に注意して使わなければならないのは当たり前と言えば当たり前だ。

だが、使用方法を間違って使ってしまう方もいるはずだ。

ということはそんな繊細なものではなく、また、使用方法を間違えたとしても重篤な症状になることはなく、(あっても肌のたるみ程度)さらにキャビテーションにより脂肪以外の皮膚内部を傷つける可能性も少ないということだろう。

そうであれば、スクリューなどで起こるキャビテーションと肌に行うキャビテーションには何らかの違いがあるか、美顔器より引き起こされるキャビテーションは何らかの方法で制御されているということだ。

その機序を考えてみる。

キャビテーションによって起こる衝撃波についてだが、スクリューなどに付着した微細な気泡の場合は気泡の形で歪であり、泡が元に戻ろうとする力が付着しているもの(この場合スクリュー)に対して働くので、それに対して破壊力を生むが、脂肪の中のように均等に泡が縮む場合は戻ろうとする力が四方八方の対になる方向同士で打ち消し合うことで破壊力が軽減される、ということだろうか。(脂肪が破壊される程度)

もし、皮膚のなかで起こるキャビテーションが強いものであればチクチクとした痛みがあるはずである。

しかし、美顔器を使用しているときにそうした痛みがあるという声は見かけない。

この辺り詳しく解説しているサイトが無いので何とも言えないが、以上の理論ならそれぞれについて説明がつくかと思う。

皮膚に関してもいえることだが、流体に高周波の振動を与えるときにはキャビテーション現象というのは外せないもののはずだ。

しかし、さまざまな美顔器の商品ページを見てみると高周波のヘルツ数についてを謳っている物や美容成分を肌に浸透させる旨を謳っているものは多かったが、キャビテーションという現象を解説しているものや、その効果について言及している物は少なかった。

キャビテーションを謳っている物もあったが、顔面の皮膚専用のキャビテーション機器という感じで、美顔器という括りにはあるのだが、少しずれているように感じた。

これには何か理由があるのだろうか?

確かにそもそもキャビテーションには破壊というイメージがつくため、言い方に気を付けなければならなくなる。

また、キャビテーションという言葉を出すと薬事法で制限されている文言に触れなければならなくなる場合もある。

企業がなぜ使わないのか、はっきりとした理由は分からないが現在思いつくものとしては上の物が挙げられる。

美顔器とキャビテーションというのは商業的には”微妙な”立ち位置にあるのかもしれない。

次記事→ 美顔器についての考察その2 振動数が高低で働きが変わってくる?
←前記事 美顔器についての考察その1 「美顔器とは?」