水素水についての考察 その1 「定義と理由」

話題沸騰の水素水

最近何かと話題になっている「水素水」。
抗酸化作用があって老化に効果がある、様々な病気の原因となる活性酸素を中和してくれる、胡散臭い、似非科学だと議論は絶えない。
なにかしら効果があるよう思われるが、医薬品認定など公的機関から認定されていない物はこのように議論の的になる。
効果については臨床試験で様々な論文が出されており、この病気では効果があった、なかったなど賛否両論であり、一概に「全く効果がなく、似非科学だ!」と言えない状況がさらに世論を混乱させているのだろう。
しかも最近は売れると見込んだ企業が続々と販売に乗り出してきているので議論の輪は更に広がっていくのだろう。
当ブログでは管理人独自の視点でこの水素水についてを切り込んでいこうと思う。

そもそも水素水って何?

あちこちで騒がれているが、そもそも水素水とは何なのかについてをここで紹介しておこう。
既に既知の方は読み飛ばしていただいて構わない。

一般の方に聞くと「水素が沢山入っている水の事でしょ?」となるだろう。

wikipediaにはこう載っている
水素水(すいそすい)は、水素ガスを溶解させた水であり、無味、無臭、無色である。 工業用の水素水は超純水を元に生成され、炭酸水やオゾン水と同様に半導体や液晶の洗浄に用いられる。 その他、飲料としても販売されているが、明確な定義は存在せずメーカー自称である。

定義はメーカー自称なのか…(困惑)

確かに国で水素水とはこういう水のことです、と定義しているものはないようだ。

定義にはその他にもこのような定義があるようだ。

・分子状水素を含む水を水素水という。水素水の濃度について、動物モデルに対しては、飽和の5%[80μg/L(0.08ppm)]10%[160μg/L(0.16ppm)]でも効果を示す時があることが示されているが、人に対する研究では過飽和または飽和に近い濃度の水素水が主に用いられている。(一般社団法人日本分子状水素医学生物学会(分子状水素医学シンポジウム))
→シンポジウムのHPにはマイナス水素イオン、プラズマ水素、活性水素、水素吸蔵サンゴ、 水素吸蔵ゼオライト、ペットボトルに入った水素水とは全く関係ないと断言
・水を電気分解したときに発生した水素が陰極表面に付着したものを「活性水素」(九州大学教授)

ちなみに水素水を英語で訳したときは「hydrogen water」となるが、これについては英語版wikiもなく、定義を検索してもぴったりと当てはまるものがない。

どうやら「水素水」という言葉は日本独自のもので、本来は医学的に「水素豊富水」というようだ。

以後、水素水の事は水素豊富水という。

これを英語の「hydrogen rich water」で調べてみたがこちらについても明確な定義は出てこなかった。

世界中で水素水の明確な定義というのはないのだろう。

となれば冒頭の「水素が沢山入っている水の事でしょ?」という認識は合っているということになる。

水素豊富水という考えは最近出てきたばかりのものなので定義がないのは仕方がないものなのかもしれないが、定義がないということは議論を混乱させる要因の一因になっているのではないかと思うのだが…

とにかく、販売されているものに関しては企業がこれは「水素水です」といえばそれがまかり通ってしまう現状のようだ

原子状水素?活性水素?還元水素水?電解水素水?

水素豊富水には様々な呼び名があり、それも混乱を引き起こす原因になっているようだ。

原子上水素とは通常(私たちがいる普段の気圧などの状態)の水素分子の状態H2ではなく、単原子の状態であるHの状態であることをいう。

その状態は不安定であり、他の原子と結合しやすい状態であることから「活性がある」として、活性水素と名付けられた。

また還元水、電解水等の呼び名もあるが、これは学校の実験で出てきた内容だ。

忘れた方は以下の動画をかいつまんで見てみると良いだろう。(水から気体が出てくるところとマッチをかざすところ、線香を中へ入れるところだけ見れば分かる。)

水に電極を差して電気を通すとプラス極から酸素が、マイナス極から水素が出てくるという結果になったはずだ。

その時のプラス極側の液体を電解酸性水、マイナス側を電解還元水と言った。

つまり、還元水素水とは電気分解によって還元され出来た水素が含まれた水の事を言う。

電解水素水についても同じ意味だ。

まとめると

原子状水素=活性水素
還元水素水=電解水素水

であり、上は水素原子の事を言っており、下はその水素原子が入った水の事を差しているのである。

活性酸素と結合してくれる?

水素豊富水とペアになって出てくるのがこの「活性酸素」だ。

活性酸素はこれまでテレビの健康番組や他の健康グッツでも山ほど紹介されており、健康を気にする人にとっては忌み嫌われる存在だ。

余剰な活性酸素は体の細胞と、無理矢理結合し、細胞の組成を壊してしまうから良くないというのだ。

そもそも水素豊富水が人気になったのは中に含まれる活性水素が活性酸素と結びつき、無害な水になってくれるという触れ込みからである。

では、水素豊富水を飲めば体の老化を止めることが出来るのだろうか。

活性酸素が体の老化を引き起こしたり、その他さまざまな病気の一因になるという事が正しいならその活性酸素を水にしてくれる活性水素は確かに効果があるのだろう。

実際、活性水素が活性酸素と結合する、活性酸素が体に害をなすということは九州大学の教授が真剣に研究をされていることなので大いに可能性があるということだ。

明確に体内でどのように働くのか、どのくらい活性酸素と結びついているのかに関しては研究の段階であり、はっきりとした研究結果、臨床試験結果が出ていないようなので水素豊富水は効果があると断言することは出来ないのが現状ではあるが。

しかし問題は活性酸素を中和してくれる場所である。

水として飲むとせいぜい行き届いて消化器官の口から直腸までだ。

いや、直腸まで届くのかどうかもあやしい。

水に解けた水素というのはとても不安定ですぐに抜けてしまうため届いても小腸くらいまでなのではなかろうか。

つまり、活性酸素を取り除いてくれる範囲はせいぜい口内から小腸内のみで、体の隅々までなんていうのは到底無理な話だと思う。

この辺りは専門に研究してないので推測でしか話すことが出来ないが、水素豊富水に関する論文を読めばどこまで効果が見込めるのかが見えてくるだろう。

次の章からは水素豊富水に関する論文を調べてみようと思う。

次章→水素水についての考察 その2 「どのような論文があるのか」


水素濃度を正確に測定できる測定器というものも販売されているようだ。
水素の濃度が不安ならこういった機器を買ってチェックするのも良いだろう